エタナール【ethanal】
読み方:えたなーる
アセトアルデヒドの別名。
アセトアルデヒド
アセトアルデヒド
(エタナール から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/07 00:44 UTC 版)
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| 物質名 | |||
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| 識別情報 | |||
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3D model (JSmol)
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| ChEBI | |||
| ChEMBL | |||
| ChemSpider | |||
| ECHA InfoCard | 100.000.761 | ||
| EC番号 |
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IUPHAR/BPS
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| KEGG | |||
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| UNII | |||
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |||
| C2H4O | |||
| モル質量 | 44.05 g·mol−1 | ||
| 外観 | 無色の気体または液体 | ||
| 匂い | 強烈な果実臭 | ||
| 密度 | 0.784 g·cm−3 (20 °C)[4] 0.7904–0.7928 g·cm−3 (10 °C)[4] |
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| 融点 | −123.37 °C (−190.07 °F; 149.78 K) | ||
| 沸点 | 20.2 °C (68.4 °F; 293.3 K) | ||
| 混和性 | |||
| 溶解度 | エタノール、ジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、テレビン油、アセトンと混和 クロロホルムにわずかに溶ける。 |
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| log POW | −0.34 | ||
| 蒸気圧 | 740 mmHg (20 °C)[5] | ||
| 酸解離定数 pKa | 13.57 (25 °C, H 2O)[6] |
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| 磁化率 | −0.5153−6 cm3/g | ||
| 屈折率 (nD) | 1.3316 | ||
| 粘度 | 0.21 mPa-s at 20 °C (0.253 mPa-s at 9.5 °C)[7] | ||
| 構造 | |||
| 平面三角形構造(sp2) at C1 四面体構造(sp3) at C2 |
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| 2.7 D | |||
| 熱化学[8] | |||
| 標準定圧モル比熱, Cp |
89 J·mol−1·K−1 | ||
| 標準モルエントロピー S |
160.2 J·mol−1·K−1 | ||
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標準生成熱 (ΔfH⦵298)
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−192.2 kJ·mol−1 | ||
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ギブズの 自由エネルギー (ΔfG⦵) |
−127.6 kJ·mol−1 | ||
| 危険性 | |||
| 労働安全衛生 (OHS/OSH): | |||
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主な危険性
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潜在的な職業性発がん物質[10] | ||
| GHS表示: | |||
| H224, H319, H335, H351[9] | |||
| P210, P261, P281, P305+P351+P338[9] | |||
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |||
| 引火点 | −39.00 °C; −38.20 °F; 234.15 K | ||
| 175.00 °C; 347.00 °F; 448.15 K[5] | |||
| 爆発限界 | 4.0–60% | ||
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |||
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半数致死量 LD50
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1930 mg/kg (ラット, 経口) | ||
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半数致死濃度 LC50
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13,000 ppm (ラット), 17,000 ppm (ハムスター), 20,000 ppm (ラット)[10] |
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| NIOSH(米国の健康曝露限度): | |||
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PEL
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200 ppm (360 mg/m3)[5] | ||
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IDLH
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2000 ppm[5][10] | ||
| 安全データシート (SDS) | HMDB | ||
| 関連する物質 | |||
| 関連するアルデヒド | ホルムアルデヒド プロピオンアルデヒド |
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| 関連物質 | エチレンオキシド | ||
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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アセトアルデヒド (acetaldehyde) は、アルデヒドの一種。IUPAC命名法では エタナール (ethanal) ともいい、他に酢酸アルデヒド、エチルアルデヒドなどの別名がある。自然界では植物の正常な代謝過程で産生され、特に果実などに多く含まれている。また、人体においてはアルコールの代謝によって生成されて、一般に二日酔いの原因と見なされているほか、たばこの依存性を高めるともいわれ、発がん性がある。
日本国内の消防法においては、危険物第4類の引火性液体に分類され、その中でも特に引火する危険性が高い特殊引火物とされている。
産業用として大規模に製造され、その多くが酢酸エチルの製造原料として使われている。独特の臭気と刺激性を持ち、自動車の排気やたばこの煙、合板の接着剤などに由来する大気汚染物質でもあることから、シックハウス症候群などの原因となる。
化学的性質
低温では無色透明の液体で、水、ベンゼン、ジエチルエーテル、エタノールなどと任意に混じり合う。沸点は 21 ℃と低い。容易に揮発し、特徴的な青臭い刺激臭があるが、充分希薄にすると果実臭と感じられる。燃焼範囲がきわめて広く、引火点は - 39 ℃ と非常に引火しやすい。
アセトアルデヒドにはケト-エノール互変異性があり、ビニルアルコールと平衡状態にあるが、常温における平衡定数は 6 × 10−5であり、ほとんどがケト(アルデヒド)型となっている[11]。
製造
アセトアルデヒドはエチレンからワッカー酸化によって製造される。
- 安全データシート・アセトアルデヒド - 厚生労働省
- 化学物質ファクトシート2011年版 アセトアルデヒド - 環境省
- 化学物質の環境リスク評価 第1巻 アセトアルデヒド (PDF) - 環境省環境保健部環境リスク評価室
- 化学物質の初期リスク評価書 No.61 アセトアルデヒド (PDF) - 新エネルギー・産業技術総合開発機構
- IARC Monograph Volume 71 (1999): "Acetaldehyde" (PDF)
- 国際化学物質安全性カード アセトアルデヒド (ICSC:0009) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版
- 『アセトアルデヒド』 - コトバンク
| C1: ホルムアルデヒド |
飽和アルデヒド | C3: プロピオンアルデヒド |
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