ウエルマートとは? わかりやすく解説

ウエルマート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/03 15:06 UTC 版)

奈良ウエルマート菅原店(現:やまや菅原店)
(1995年6月20日撮影・奈良県奈良市
ウエルマート相生店(兵庫県相生市
マックスバリュ西日本が運営しており、2015年7月時点で兵庫県内で唯一の「ウエルマート」店舗となっていたが、2016年2月に「マックスバリュエクスプレス」に屋号変更した

ウエルマート(WELL MART)は、かつて存在したイオングループスーパーマーケットの店舗ブランドである。

概説

食品を中心に取り扱っており、かつては、本州各地(東北地方関東中部地方近畿地方山陽地方)や九州地方など全国17県に展開していた。

また、店舗の看板では、WELLと略されていることが多く、青森県では展開当初はその略称を正式名称として使用していた。

歴史

1982年、ジャスコグループ(後のイオングループ)の食品スーパーとして兵庫県姫路市に1号店となる田寺店を開店[1]

当時存在した大規模小売店舗法(以下、大店法)の制約に縛られない売場面積999平方メートル以下[注 1]の小規模な店舗であり、更に親会社のジャスコが各県で地場系スーパーのM&Aを進めた結果店舗網が急速に拡大していった[1]

「マックスバリュ」誕生後の動き

しかし、1990年代に大店法規制が緩和し大規模な店舗の出店が可能となった。これに伴い「ウエルマート」のような小型店は役目を終え、ジャスコは1994年10月から新業態「マックスバリュ」の展開を開始[注 2]。これにより、「ウエルマート」は「マックスバリュ」が掲げる条件に沿う店舗面積が広い店舗や改装に伴って店舗面積を拡大した店舗を中心に屋号変更が進むにつれて店舗数が減り、他社[注 3]に譲渡・売却されたり、競合店に押されて閉店することも増えていった。

マックスバリュ中部では、2000年10月に5店舗[2]、2001年4月に中型店舗1店舗[3] を段階的に「マックスバリュ」へ屋号変更した後、2002年4月に小型店舗2店舗が他ブランド(「フレックス」・「アコレ」)の小型店舗と共に独自ブランドである「ミセススマート」へ屋号変更・統一したことで同社運営の「ウエルマート」は消滅[4]

また、ウエルマート株式会社を前身とするマックスバリュ西日本でも小型店舗(500平方メートル規模の売場面積)を「ウエルマート」として長らく営業してきたが、2014年4月に1店舗を改装に伴って「マックスバリュ」に屋号変更した後、2015年7月に平岡店(兵庫県加古川市)が改装に伴って「マックスバリュ」の派生業態である「マックスバリュエクスプレス」へ屋号変更(元々「マックスバリュエクスプレス」は売場面積1,000平方メートル規模で展開していたが、本店舗が同社が運営する売場面積500平方メートル規模では初の「マックスバリュエクスプレス」店舗となる)[5]、最後まで営業していた相生店も2016年2月の改装で「マックスバリュエクスプレス」に屋号変更したことでマックスバリュ西日本運営の「ウエルマート」が消滅した[6]

最後まで「ウエルマート」を営業していたのはマックスバリュ東北(現・イオン東北)であった。自社で開業した秋田県と山形県の店舗に加え、2001年10月にイオン株式会社(当時)から青森県内の「ウエルマート」5店舗を継承していたが[7]、後に閉店や改装に伴う屋号変更により「マックスバリュ」へ統一。山形県の店舗は2013年7月に東泉店が改装に伴って「マックスバリュ」へ屋号変更[8] され、同年11月に残りの2店舗を閉店したことにより山形県に1店舗も存在しなくなった。秋田県の店舗は一旦「マックスバリュ」に屋号変更されていたが、2009年9月の再屋号変更により復活。大仙市に2店舗(神岡店・協和店)を展開していたが、2016年5月26日に2店舗とも改装や屋号変更によってマックスバリュに転換したため、ウエルマートブランドは消滅した[9][1]

出典

注釈

  1. ^ その後、大店法の改正で500平方メートル以上のものも「第二種大規模小売店」として規制の対象となったため、500平方メートル以下の店舗として出店していた店舗も存在した。
  2. ^ 当時は「マックスバリュー」で、現在の名称となったのは1998年10月から
  3. ^ 同じくイオングループに属する酒販店のやまやや、競合他社であるスーパー佐藤長青森県に存在した店舗、現青森トライアル)及び西友エス・エス・ブイ長野県の店舗)など。

出典

  1. ^ a b c イオン「ウエルマート」全店舗、2016年5月までにマックスバリュへの転換完了”. 都商研ニュース. 都市商業研究所 (2016年6月18日). 2021年9月22日閲覧。
  2. ^ 「MaxValu」(マックスバリュ)への一斉店名変更のご案内 - フレックスアコレ株式会社 ニュースリリース 2000年9月7日(2004年12月12日時点でのアーカイブ、2016年3月6日閲覧)
  3. ^ 「マックスバリュ」への一斉店名変更に関するお知らせ - マックスバリュ中部株式会社 ニュースリリース 2001年4月2日(2014年12月12日時点でのアーカイブ、2016年3月6日閲覧)
  4. ^ 小型店の一斉店名変更に関するお知らせ - マックスバリュ中部株式会社 ニュースリリース 2002年3月26日(2004年12月12日時点のアーカイブ、2016年3月6日閲覧)
  5. ^ お客さまの日々の暮らしを便利にするお店 マックスバリュEx平岡店!! ~新たな小型食品スーパー1号店開店~ (PDF) - マックスバリュ西日本株式会社 ニュースリリース 2015年7月8日(2016年3月6日閲覧)
  6. ^ ウエルマート相生店がマックスバリュエクスプレス相生店に生まれ変わります (PDF) - マックスバリュ西日本 ニュースリリース 2016年2月25日(2016年3月6日閲覧)
  7. ^ イオン株式会社より譲り受ける青森県所在、スーパーマーケット8店の譲り受け後の開店予定と(秋田市)ウエルマート八橋店の閉店について(お知らせ) - マックスバリュ東北株式会社 ニュースリリース 2001年10月17日(2003年4月21日時点でのアーカイブ、2016年3月6日閲覧)
  8. ^ 「マックスバリュ東泉店」リニューアルオープンのご案内 (PDF) - マックスバリュ東北株式会社 ニュースリリース 2013年6月28日(2016年3月6日閲覧)
  9. ^ 5月27日、ウエルマート協和店は「マックスバリュ協和店」に生まれ変わります! - マックスバリュ東北公式ニュースリリース、2016年5月25日配信・2016年5月29日閲覧。2021年7月19日更新(同一内容・代替リンク)。

関連項目

  • マックスバリュ - イオングループのスーパーマーケットの店舗ブランド。かつて「ウエルマート」ブランドだった店舗の大半が「マックスバリュ(エクスプレス)」ブランドに変更している。
    • イオン東北 - 旧・マックスバリュ東北。東北ウエルマートを含む地域会社数社を継承。現在「ウエルマート」ブランドは使用していない。2020年3月にイオン東北へ商号変更。
    • マックスバリュ中部 - 中部ウエルマートを継承。現在「ウエルマート」ブランドは使用していない。2019年9月にマックスバリュ東海へ吸収合併。
    • マックスバリュ西日本 - 山陽ウエルマートを継承。現在「ウエルマート」ブランドは使用していない。
    • マックスバリュ九州 - 西九州ウエルマートを継承(かつては「大分ウエルマート」も存在したが、2001年に1店舗をマックスバリュ化し全店舗閉鎖)。現在「ウエルマート」ブランドは使用していない。2020年9月にイオン九州へ吸収合併。

ウエルマート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:48 UTC 版)

マックスバリュ中部」の記事における「ウエルマート」の解説

イオングループスーパーマーケット店舗ブランドかつては当社前身のひとつ「中部ウエルマート株式会社」の他、各地域毎に運営会社存在した。現在、各地域マックスバリュ運営会社継承され、そのほとんどは店舗ブランドを「マックスバリュ」に改称されている。

※この「ウエルマート」の解説は、「マックスバリュ中部」の解説の一部です。
「ウエルマート」を含む「マックスバリュ中部」の記事については、「マックスバリュ中部」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ウエルマート」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ウエルマート」の関連用語

ウエルマートのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ウエルマートのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのウエルマート (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのマックスバリュ中部 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS