アーヴィングによるコロンブスの伝記とは? わかりやすく解説

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アーヴィングによるコロンブスの伝記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 01:06 UTC 版)

地球平面説という神話」の記事における「アーヴィングによるコロンブスの伝記」の解説

1828年に、ワシントン・アーヴィングロマン主義色濃い伝記クリストファー・コロンブス生涯航海』が発表されたが、多くの人はこれを学術的な作品だと誤解したその伝記の第三巻第2章アーヴィングは、スペイン君主コロンブス申し出秤量するために行った会談に関して非常に虚構性の高い説明行っている。アーヴィング行った、さらに幻想的な脚色として、地球は丸いというコロンブス主張に対してその会談参加していた無知頑迷固陋人々聖書内容引き合い出して反論したというありそうもない話がある。 実はアーヴィング指摘してはいることだが、コロンブスの航海した1490年代問題とされたことは地球の形ではなく地球大きさアジア東岸位置である。クラウディオス・プトレマイオス以降伝統的になされてきた見積もりでは、アジア東岸カナリア諸島180°東側存在することになる。コロンブス以前否定され225°という見積もりに(マルコ・ポーロの旅行に基づいて28°加え日本はさらに東に30°の位置にあると考えたコロンブスユーラシア大陸ポルトガルサン・ヴィセンテ岬から始まるものとして283°にまで伸長させ、大西洋77°ぶんの広さしかないものとみなした。(イベリア本土より9°西の)カナリア諸島から出発したため、68°ぶん航海するだけで日本につく算段であったコロンブスアラビア語文献を読む際により長いアラビア・マイル(1マイル=2177m)ではなくより短いイタリア・マイル(1マイル=1480m)を想定して読むことで、誤って地球周長実際の4分の3ほどと思い込んだ。これらの誤り積み重なった結果コロンブス日本までの距離を、実際には20000kmあるのにもかかわらず僅か5000kmと見積もりその結果カリブ諸島東端到着することになった当時スペイン学者達もアジア東岸までの正確な距離は知らなかったようであるが、彼らはアジア東岸までの距離はコロンブス見積もったよりもずっと大きいと考えていた。そしてこのことに基づいてスペインポルトガルで、学者船乗りたちがコロンブス批判したのである論点地球の形状でも西に行くことで日本中国到着できるという考えでもなく、当時ヨーロッパ造船技術大洋での航海に耐えられるかという点であった当時小さな船(コロンブスの三艘の船は60-70フィート(20.5-23.5m)の大きさで、乗員90人ほどであった)に日本到着するまでの飲食料を積載するのは不可能で、新大陸存在せず本当に一直線日本目指していたら、途中で飲食料が尽きて船団全滅してしまったことになる。航海終盤乗員たちが反抗的になったのも「円盤状の地球端から出てしまうこと」を恐れてのことではなく飲食物不足し餓死危険にさらされたためであった結果日本よりかなり手前に新大陸があったため船団全滅免れカリブ諸島飲食料を補給してヨーロッパへの帰還果たしたが、本物「日本」へ航海という面では、航海反対した学者たちは正しかった

※この「アーヴィングによるコロンブスの伝記」の解説は、「地球平面説という神話」の解説の一部です。
「アーヴィングによるコロンブスの伝記」を含む「地球平面説という神話」の記事については、「地球平面説という神話」の概要を参照ください。

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