地球の形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 10:07 UTC 版)
地球の形は真球ではなく、おおよそ地球楕円体の形である。これは球の形に近いが、赤道部分が膨らみ、赤道周りの直径は極を結んだ直径より0.3%大きくなっている。短軸は自転軸とほぼ一致している。地図製作者は、地図を製作する領域を記述するのに最も適した楕円体を選択することができる。彼らはその後に楕円体を平面に表現するのに最も適した座標系を選択する。 初期の航海者は海を平面だと考えており、鉛直データが用いられたが、これは真実とはかなり異なる。地球はその重力場内で等しい位置エネルギーの層が何重にも重なったものだと考えることもできる。高さはその表面からの鉛直距離で測られる。これらの層の形は不規則であるが、おおよそ楕円体である。高さを定義するのにどの層を用いるかは任意である。我々が用いる基準の高さは、世界の海の平均海面高に近い値である。これはジオイドと呼ばれる。 地球は静的ではなく、プレート運動、地盤沈下、月や潮汐力による日周運動によって、地点間の相対的な位置は常に動いている。日周運動は、メートルのレベルに達する。大陸移動は1年に10cm、1世紀で10mになる。高気圧に覆われた地域は5mm程度沈んでいる。スカンジナビア半島は、前の氷期にできた氷床が溶けることによって1年に1cmずつ隆起しているが、隣のスコットランドは0.2cmしか隆起していない。これらの変化は、地域のデータを使う際には大したことがないが、GPSのデータを使う際には考慮する必要がある。
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