アメリカの死者数および国家の安全
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 09:45 UTC 版)
「メキシコ麻薬戦争」の記事における「アメリカの死者数および国家の安全」の解説
アメリカの当局は、メキシコのカルテルに繋がっている殺人、誘拐、家宅侵入が急増していると報告しており、2008年には少なくとも19人のアメリカ人が殺害された。また、2004年以降200人以上のアメリカ人がメキシコで殺害されている。 アメリカ統合戦力軍は、最悪のシナリオに関して、メキシコの政府とその政治家、警察および裁判の基盤の全てがギャングおよび麻薬カルテルによる継続された攻撃と圧力の下にあり、次の20年でメキシコが突然崩壊することを考慮している。アメリカ統合戦力軍は、この内部対立が次の数年に渡ってメキシコの国家の安定性に大きな影響を及ぼし、単独での国土の安全保障への影響に基き、アメリカへ対応を要求することを懸念している。2009年3月、アメリカ国土安全保障省は、アメリカ=メキシコ国境を越えて溢れてくるメキシコでの麻薬にかかわる暴力の脅威に対抗するために州兵を使用することを考えていると述べた。アリゾナ州およびテキサス州の知事は、麻薬の密売に対して地方警察が既にそこで支援しており、それらを助けるために州兵の部隊をさらに送るよう、連邦政府に要請した。2010年に起こった、恐らくは麻薬密売人によるものとみられるアリゾナの牧場主ロバート・クレンツ殺害の後、国境上の州兵の需要は大きく増大した。 2009年3月、オバマ大統領は、麻薬、金および武器の密輸を防ぐため、2億ドルを配分し直し、500人以上の連邦捜査官を国境の要点に移動させる計画の要点を述べた。2010年5月25日、オバマ大統領は、メキシコの国境保護と活動の実施を援助するために、アメリカの国境に1,200人の州兵の部隊の配備する許可を与え、さらに、列車に税関と国境保護のための職員を追加する支援を行った。この配備は主に国境に位置する州政府によって、2,000マイルを越える国境線をコントロールするにはさらに1,800人が必要でありこの配備は十分でなく、国境での侵略を止めるための重大な試みと言うよりは政治的なショーであると批判を受けた。
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