高橋鐵(たかはし・てつ)
本名高橋鉄次郎。1907年(明40)、東京生まれ。日本大学芸術心理学科卒。性科学者でもある。カルピスの宣伝部に勤務していたときには、「カルピスは恋の味」というコマーシャルを制作した。
1937年(昭12)、「怪船人魚号」を「オール読物」に発表。
1939年(昭14)、「人生レイアウト」が発禁となる。
1940年(昭15)、「オール読物」に発表した「太古の血」がある文学賞受賞寸前までいったが、憲兵隊や文部省の横槍がはいり、筆を折ってしまった。しかし、一説にはそうした事実はないともいわれる。
1940年(昭15)、大政翼賛会に加入。
1941年(昭16)、トンボ鉛筆の新聞広告「太平洋へ一線を引け」で、商工大臣賞を受賞。
1941年(昭16)、生活意識調査のための団体を設立。
1945年(昭20)、戦時報道班員となる。
1950年(昭25)、日本生活心理学会を設立し、性科学を研究する。
1954年(昭29)、「セイシンリポート」にて歌麿の浮世絵「願いの糸口」を復刻したのが原因で保留処分となり、1958年(昭33)に八王子医療刑務所に拘禁される。1963年(昭38)には第一審有罪判決。1970年(昭45)には最高裁から罰金刑を命じられる。
1971年(昭46)、肝硬変のため死去。それに伴い、日本生活心理学会は解散した。
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