たいさんじ

デジタル大辞泉

たいさん‐じ【大山寺】

読み方：たいさんじ

神奈川県伊勢原市大山(おおやま)にある真言宗大覚寺派の寺。山号は雨降山(あぶりさん)。開創は天平勝宝7年（755）、開山は良弁。鎌倉末期に真言僧の願行が再興、江戸時代には大山講として関東一円に信仰された。神仏分離後は、阿夫利神社と大山不動尊に分立。おおやまでら。

たいさん‐じ【太山寺】

読み方：たいさんじ

神戸市西区にある天台宗の寺。山号は三身山。霊亀2年（716）元正天皇の勅願により藤原宇合(ふじわらのうまかい)が定恵を開山として建立と伝える。本堂は国宝。

愛媛県松山市にある真言宗智山派の寺。山号は滝雲山。用明天皇のころ、真野長者の建立と伝える。四国八十八箇所第52番札所。本堂は国宝。

愛媛県の太山寺

世界宗教用語大事典

たいさんじ 【大山寺】

神奈川県伊勢原市の大山（標高一二五二メートル）にある真言宗大覚寺派の寺。山号は雨降山。良弁開創と伝え、修験道の道場として栄えたが、中世に神仏習合の阿夫利神社（祭神大山祇命）も出現、江戸時代には大山詣でと称して白衣姿の講社連中が参詣した。雨乞いの神でもあり、本尊の鉄製不動明王（重文）は石尊権現・大山不動として有名。明治の神仏分離令で習合が廃された。（大山寺は別）→ 良弁　修験道　大山寺

たいさんじ 【太山寺】

①神戸市西区伊川谷町にある天台宗の寺。三身山。藤原鎌足の子定恵和尚を開山に、孫の宇合を開基に、七一六（霊亀二）年創建と寺伝はいうが、異説もある。南北朝時代には多くの僧兵を擁し南朝側についた。本堂（鎌倉後期）は国宝。②愛媛県松山市太山寺町にある真言宗智山派の寺。四国八十八箇所第五二番札所。滝雲山護持院。寺伝は、用明天皇代に真野長者が難船して観音の霊験を感じ建立とする。本堂（鎌倉後期）は国宝。