その他の問題となっているケース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 09:15 UTC 版)
「乱獲」の記事における「その他の問題となっているケース」の解説
チョウザメ 美食として名高いキャビアやチョウザメの肉は、極めて高価な価格で取り引きされている。しかしチョウザメの生息域に位置するロシアでは経済マフィアが絡んでの密漁も横行、環境汚染もあって急速にその数を減らしている。このためWWFロシア支局は2006年1月に異例の「キャビア消費自粛」を訴えるキャンペーンを行っているほか、同年にワシントン条約事務局がカスピ海産キャビアの国際取引を当面禁止した。なおこれは天然産のものに限り、養殖されたものは除外される。 ビーバー この水辺の動物は、その美しい毛皮が元で乱獲され、絶滅寸前にまで追い込まれた。帽子の材料として19世紀前半までに年間10~50万頭が乱獲された。この結果、ビーバーの数が激減して毛皮価格は高騰、到底帽子の原料として使えないまでになった。この後、シルクハットが発明され、流行はシルクハットに移行していったため毛皮の価値も下がり、乱獲されないようになっていった。後の手厚い保護にもより、次第に数は回復傾向にある。 トキ かつてはアジア・極東地域ではありふれた鳥で、日本では装飾用のほか食用(薬膳)としても親しまれていたが、朱鷺色と呼ばれる美しい羽や食用のために乱獲され、また環境汚染によって絶滅に瀕し、日本地域に僅かに確認された個体を手厚く人工繁殖しようとしたが失敗、後に絶滅していたと思われていた中国奥地で群れが残っていることが確認されたが、日本のトキは絶滅した。現在は中国で確認された群れの保護と繁殖が進められている。日本では日本産トキで培った飼育技術を生かし、中国産トキの人工繁殖を進めている。
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