あの一軒家へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:50 UTC 版)
インタビューから数日後。 ゾゾゾの撮影という名目で、長尾・内田両名を招集し、加えて落合も別働の形で合流した。写真の住所や一軒家の詳細、所有者のインタビューから弟の自殺に至るまで全てを周知。 一行は、渡された鍵を用いて、一軒家の台所の勝手口の扉を開けて中へと入ることができた。家主がいなくなり5年近く時が止まっている。それでもまだ生活していると思えるほど生活用品が生々しく残っている。ただ水や電気も止まり明らかに人間の出入りがなされていないことが分かる室内や天井の蜘蛛の巣や使われず錆びて赤くなった包丁、"生活感がありそうでなさそうな"と長尾が推測した通りだった。5人は居間と思われる部屋でテーブルの上に置かれたアルバムとその下に重ねて置かれた3枚の遺影を確認し、恐らく両親と弟のものではないかと推測する。 そして居間を出た玄関口に、写真の階段を見つける。勿論2階に人間の脚のようなものはない。するとそこで落合が階段下に線香の灰のようなものが落ちているのを確認する。その様子を見た長尾は、階段下は玄関から一番近い場所であることから、第一発見者に見つけてもらう為、弟は階段下で首を吊ったかぐったりした状態だったのではと推測する。 一行は和室の神棚が放置されていることと、扇風機が倒れた半分がない写真は居間を別アングルから撮影したものであることを確認する。紛失している部分はアルバムと遺影が置かれたテーブル部分。2階へ上がった一行は、テレビがある和室を見つける。その部屋には歪な形をした押し入れがあり、別の目的でこのスペースを作ったが不具合が起きて押し入れに改築したのではと推測する。それ以外の部屋では写真の手掛かりは確認できなかったが、使われていない状態にも関わらず、布がかけられていない鏡や埃を被ったテレビなど違和感のあるシーンも見られた。 最後に、一行は2階奥側のフローリング部屋に行く。多種な荷物が混在されている様子からどうやら物置部屋として使われていたであろうその部屋には何故か仏壇があった。しかも、その仏壇には仏様や仏具がそのままの状態で残っていた。玄関の剥がされたお札や重ねられた遺影、空き家に残された神棚、階段下にばら撒かれた線香の灰、物置部屋に使ったままの仏壇。様々なものが放置された一軒家の異常な状況に一行は動揺を隠せない。その時、一行の耳に謎の奇怪音が鳴り響く。空耳の類ではなく、数人が同時に聞き取れる程で、それも何回も。その音は「ぉぉぉぉぉ」という男の呻き声に聞こえ、聞き取り方によればお経にも聞こえなくもない。 一行は階段の写真が撮影可能か実証する。内田・山本が2階に残り、落合ら3人が撮影を試みる。試行錯誤を重ねて似たような写真の撮影に成功。おかしい写真ではないのだが、階段上の人間の脚のようなものが実際にあったとしても、なぜそこに人を立たせて撮影する必要があったのかという疑問を残す。 「この家の気持ち悪さの根源て何なんでしょう?」
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