『遠野物語』とは? わかりやすく解説

『遠野物語』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 03:43 UTC 版)

妖狐」の記事における「『遠野物語』」の解説

妖怪についての話が収録されている。遠野六日町の大は、尾が2本に岐れ、いずれも半分以上白くなっている古狐であったという記述がある。鍛冶職人松本右衛門の家に夜な夜な石を降らせとされるが、捕えられたとある。なお、同書には、化け猫化けたの話も収録されている。

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『遠野物語』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 15:42 UTC 版)

迷い家」の記事における「『遠野物語』」の解説

六三 小国三浦某と云ふは一の金持なり。今より二三代目主人、まだ家は貧しくして、妻は少しく魯鈍なりき。この妻ある日門(カド)の前を流る小さき川に沿ひてを採りに入りしに、よき物少なければ次第谷奥深登りたり。さてふと見れば立派な黒き門(モン)の家あり。訝しけれど門の中に入りて見るに、大なる庭にて紅白の花一面咲き多く遊べり。其庭を裏の方へ廻れば、牛小屋ありて牛多く居り、馬舎ありて馬多く居れども、一向に人は居らず。終に玄関より上がりたるに、その次の間にはと黒との膳椀あまた取出したり。奥の坐敷には火鉢ありて鉄瓶の湯のたぎれるを見たり。されども終に人影無ければ、もしは山男の家では無いかと急に恐ろしくなり、駆け出して家に帰りたり。此事を人に語れども実と思う者も無かりしが、又或日我家のカド出でゝ物を洗ひてありしに、川上より赤き一つ流れて来たり。あまり美しければ拾ひ上げたれど、之を食器に用ゐたらば汚しと人に叱られんかと思ひ、ケセネギツ(雑穀収納する)の中に起きてケセネを量る器と為したり。然るに此器にて量り始めてより、いつ迄経ちてもケセネ尽きず。家の者も之を怪しみ女に問ひたるとき、始めて川より拾ひ上げし由をば語りぬ。此家はこれより幸運に向ひ、終に今の三浦家成れり。遠野にては山中不思議なる家をマヨヒガと云ふ。マヨヒガ行き当りたる者は、必ず其家の内の什器家畜何にてもあれ持ち出でゝ来べきものなり。其人に授けんが為にかゝる家をば見する也。女が無慾に何物をも盗み来ざりしが故に、この自ら流れて来たりしなるべしと云へり。 六四 金沢村は白望の麓、上閉伊郡の内にても殊に山奥にて、人の往来する少なし。六七年前此より栃内山崎なる某かゝが家に娘の聟を取りたり。此聟実家行かんとして山路に迷ひ、又このマヨヒガ行き当たりぬ。家の有様牛馬多きこと、花の紅白咲きたりしことなど、すべて前の話の通りなり。同じく玄関入りしに、膳椀取出したる室あり。座敷鉄瓶の湯たぎりて、今まさにを煮んとする所のやうに見え、どこか便所などのあたりに人が立ちて在るやうにも思はれたり茫然として後には段々恐ろしくなり、引返して終に小国村里出でたり。小国にては此話を聞きて實とする者も無かりしが、山崎方にてはそはマヨヒガなるべし行き膳椀の類を持ち来り長者にならんとて、聟殿を先に立てゝ人あまた之を求めに山の奥に入り、こゝに門ありきと云ふ処に来れども、眼にかゝるものも無く空しく帰り来りぬ。その聟も終に金持になりたりと云ふことを聞かず

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