『アウトロー』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:12 UTC 版)
「クリント・イーストウッド」の記事における「『アウトロー』」の解説
イーストウッドは、彼が多くの映画を監督しているということ、そして教養のある映画を製作しているということを見過ごされがちな、あまりにも軽薄で行動型のパフォーマーです。この映画では、ブルース・サーティースの一風変わった美しい風景を背景にして、壮大な西部劇の感覚を描き出しています。 ロジャー・イーバート、シカゴ・サンタイムズ、1976年1月1日 1975年にアサ・アール・カーターの小説を原作とした『アウトロー』を製作した。マルパソとイーストウッドが映画化の権利を取得し、ソニア・シャーナスが脚本を担当した。フィリップ・カウフマンが新たに脚本に参加し、彼は映画を小説に基いた内容にすることを望んでいた。撮影監督のサーティースや製作総指揮のジェームズ・ファーゴは脚本が完成する前にロケーション現場の下見を始めた。チェロキー族のウェイティ役には、『小さな巨人』で第43回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたチーフ・ダン・ジョージが起用され、ヒロインのローラ役にはイーストウッドの希望でソンドラ・ロックが起用された。イーストウッドとロックは、この映画をきっかけに交際を始め、彼女は1980年代のイーストウッド作品で度々ヒロインを演じるようになった。また、息子カイル・イーストウッドも冒頭のシーンに出演している。編集にはフェリス・ウェブスター(英語版)、音楽はジェリー・フィールディング(英語版)が担当し、1975年下旬から撮影が開始された。 撮影中、イーストウッドとカウフマンはローラの描写を巡り対立し、二人の関係に亀裂が生じた。二人の関係は悪化し、カウフマンは1975年10月24日に解雇され、製作が終了間近にも関わらず解雇したことで全米監督協会はイーストウッドを激しく非難した。イーストウッドとワーナーはカウフマンの解雇取り消しを拒否したため、罰金として6万ドルを支払うことになったという。これを機に、全米監督協会は「クリント・イーストウッド・ルール」と呼ばれる規則を定め、不当な解雇に対して製作サイドに罰金を科す権利を持った。 1976年6月に映画が公開され、批評家から高く評価された。彼らはイーストウッドが演じたジョージー・ウェールズを祖先たちの過去と南北戦争の運命を結び付ける象徴的な存在と見なした。
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