『#1 Record』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 01:14 UTC 版)
「ビッグ・スター」の記事における「『#1 Record』」の解説
ファーストアルバムではメンバー4人全員が作詞とボーカルに携わったが、チルトンとベルが意図的にジョン・レノンとポール・マッカートニーを模したデュオとしてリード役になった:99-100。このアルバムはアーデント・レコード創設者のジョン・フライによって録音され、テリー・マニングが時折バックボーカルとキーボードを務めた。『#1 Record』という題名は収録セッションの終盤に決定されたもので、ビッグ・スターよって達成されるだろうチャート位置の真剣な期待というよりも冗談交じりの希望を表すものだった:99-100。名義がエグゼクティブ・プロデューサーだったフライは、バンドのこだわりとして「彼ら自身が実際にこれらのレコードを制作した」と公に主張した:99-100 。フライはアーデントがバンドのメンバー達と実験的な作業をしたことについて「私達は、もしこの手法がOKと判明したらそれを世に出すという意図で曲の録音を開始しました。[中略]私が、主にそれに取り組む人物となっていきました。私が全てのトラックを録音して、その後彼らが夜遅くに来てオーバー・ダビングをすることがしばしばありました。彼ら全員が一つ一つ、エンジニアリング(音響編集)をたっぷりと学びました」:76-89と回想している。 ローリングストーン誌のバド・スコッパは『#1 Record』に存在する音楽スタイルの混在を説明し、このアルバムには「反射的でアコースティックな」楽曲が含まれており「最も可愛らしい曲でさえも緊張感と微妙なエネルギーがある」と指摘した。それぞれの旋法における「ギター音は鋭いエッジが効いており豊かな響きである」ことをスコッパは見いだした。『#1 Record』は1972年6月にリリースされ:115、すぐに力強い書評を受けた。ビルボード誌は「すべてのカットがシングルになりうる」とまで言った。 ローリングストーン誌はこのアルバムを「殊の外素晴らしい」と判定し、キャッシュボックス誌は「適切な流通をもって首位になるべき重要なレコード」と称した:107。コリン・ラーキンのオールタイム・トップ1000アルバム第3弾(2000)で188位に選ばれた。 しかしながら、適切な流通は行われなかった。スタックス・レコードは何らかの成果を伴うレコードの宣伝や頒布をすることができず、バンド自身の努力で曲が放送されて関心を生み出した時でさえ、スタックスはそれを多くの店に置かせてもらえず、ファンはレコードを購入できなかった。スタックスは版権楽曲の販売網を改善するための取り組みとして、既に米国で成功している販売代理店のコロムビア・レコードと契約を結び、スタックスの版権楽曲全部をコロムビアに一任した。しかし、コロムビアは以前スタックスが利用していた独立系の販売代理業者との取引に関心がなく、既存の『#1 Record』すらも店舗から撤去されてしまった。
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