「設定L」の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 04:04 UTC 版)
「6号機 (パチスロ)」の記事における「「設定L」の登場」の解説
6号機は短期~長期出玉率各項目の上限だけでなく下限も厳しく規定されたことにより、5号機時代よりも検定基準がさらに厳しくなっている。 さらに、型式試験を受けるための必要な経費が非常に高く、再試験になるとさらにコストがかかるため、特に中小メーカーにとって型式試験を少ない回数で合格するか否かは経営問題にも直面する。 その対策として考えられたのが、6段階設定のうち1つの設定を犠牲にして意図的な出玉設計をすることによって型式試験対策をするという方法を模索し始めたのである。この犠牲にした設定は、開発者側が意図的に出玉が出ないように機械割を抑えており、かつ6号機で規定されている下限域を越えないような出玉設計になっている。また、出玉に直結する各種抽選の確率も低く抑えられており、6号機で規定されている出玉率上限にも引っ掛からない。これにより、他の設定に高い機械割を割り当てることが可能となり、初当たり確率や出玉バランスが従来の6号機と比べて改善されている。 この方法では400G出玉率上限を超えないようにするために純増枚数を抑える必要があるが、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}2022年3月発売予定の「Sマクロスフロンティア4」(三共)では、純増枚数の増加に伴って設置される減算区間において、設定Lのみ毎ゲーム抽選というパチスロ業界の不文律を無視してまで確定役やフリーズでさえ一切抽選しない完全無抽選区間を採用することで克服している[要出典]。 試験対策用設定自体は5号機時代から採用されてはいたが、6号機時代に入って初めて採用されたのが「パチスロ アイドルマスター ミリオンライブ!」(ビスティ)である。この機種は設定2を意図的な出玉設計にしたために、設定2確定演出を用意出来なかったことなど作り込みの甘さが目立ち(但し、スイカ当選率やバレンタインデー画面示唆等で設定2の判別は一応可能)、ホール側が回収台として設定1ではなく設定2を使用したことも相まってユーザーからの反発を招いたのである。 その後、「S鬼浜爆走紅蓮隊 狂闘旅情編」(ベルコ)ではさらに機械割を下げ、通常の設定とは見た目が異なる「設定L」が用意された。設定Lの機械割が4号機時代の設定1よりもさらに低い仕様であることから、設定L使用時は下パネル消灯等で分かりやすい対策をしており、ユーザーが触らないように配慮をしている。 有利区間ゲーム数が3000G延長された6.2号機以降は設定Lを搭載した機種が複数登場するようになる。 この設定Lは検定を通すためのもので、ホールでの運用を想定していないイレギュラーの設定であり、ホール・ユーザー双方にとってはデメリットでしかなく、運用するにしてもホール側のモラルが問われることになる。設定Lの運用によりSNS上で拡散されて、店のイメージダウンに繋がるリスクを伴うからである。 にも関わらず、回収目的で設定Lを使用するホールも実際に全国各地で見られており、結果的にホール側のモラルを疑う事態が発生することとなった。 多くの機種で、設定Lは下パネル消灯等でユーザーが触らないように配慮をしているが、2022年3月発売予定の「Sマクロスフロンティア4」の設定Lのようにパネルの消灯など見た目でわかるような特徴がない機種も現れている(ただし「Sマクロスフロンティア4」の設定Lの機械割は約96%となっており、他機種の設定Lよりも機械割は高い)。 尚、三洋物産の場合、設定Lについては「設定-」という名称を使用している。
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