「はくや」と「びゃくや」とは? わかりやすく解説

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「はくや」と「びゃくや」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 09:24 UTC 版)

「白夜」記事における「「はくや」と「びゃくや」」の解説

「白夜」読みは本来「はくや」であったが、昭和40年代に『知床旅情』(森繁久彌作詞・作曲)が流行したことによって歌詞にある「びゃくや」という読み方世間一般広まり、「びゃくや」の方が一般的な読み方として定着した推測されている。なお、『知床旅情』の発表以前に「びゃくや」という読みまったくなかったわけではなく1958年昭和33年)の映画広告で“白夜”に「びゃくや」という読みがふられている例が存在する。『知床旅情』は1960年昭和35年)に森繁久彌が自ら歌って発表した曲であるが、この時には大きなヒットとはならなかった。その後1970年昭和45年)に加藤登紀子リリースしてヒットした「白」を「びゃく」と読むのは呉音で、「はく」と読むのは(呉音よりも新しく伝わった漢音である。呉音「びゃく」は古くから日本語入った語や仏教用語(「黒白」(こくびゃく)や、「白衣観音」の「びゃくえ」など)に使われるに対して、より新しい語には漢音「はく」が使われるこのため新しい語である「白夜」は「はくや」が「本来の読み方」と考えられる国語辞典では、『広辞苑 第6版』(岩波書店)、『日本国語大辞典 第2版』(小学館)で「はくや」を標準見出し語としている。 2000年時点で、NHK「白夜」という語について「びゃくや」を標準読みとし、場合によって「はくや」と読んでもよい、という基準示している。1980年昭和55年)にNHKが行った有識者アンケートにおいて、9割以上の回答者「白夜」読み方を「びゃくや」と答えたため、それまで「はくや」しか認めていなかったNHKは「びゃくや」を認容することとなったその後、さらに標準読み改めた)。NHK放送文化研究所は、「白夜」の「本来の読み方」は「はくや」であるが、「新し読み方」である「びゃくや」が断然優勢となり「ことばとしての市民権」を得たとしている。 国文学者池田彌三郎は、『知床旅情』が発表された頃、森繁「白夜」は「はくや」であると直接苦言呈して応酬になったといい、のちにエッセイで「歌の流行につれて、とうとう、『白夜』をビャクヤなどと発声したいやなことば全国的になった。あれはハクヤである。ビャクという呉音に、文学芸術味を感じ正し言い方犠牲にしてしまったのである」と批判的に述べている。また、大正時代鉱山技師としてシベリア滞在してこの現象体験した俳人山口青邨1975年エッセイで「私は最初からはくやと言って来た」「はくでよいのをびゃくと読み、高級になる気がしたのであろう」と記している。。

※この「「はくや」と「びゃくや」」の解説は、「白夜」の解説の一部です。
「「はくや」と「びゃくや」」を含む「白夜」の記事については、「白夜」の概要を参照ください。

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