《口枷》の正しい読み方
「口枷」の正しい読み方
「口枷」の正確な読み方は、「くちかせ」である。訓読みからなる語である。「口枷」の意味解説
「口枷」とは、文字通り口にはめる枷のことである。主に、対象の行動を制限するために使用する。口腔内に挿入するものや、外からあごごと口を固定するものなど、様々な形の口枷がある。人に対して使用する場合は、言葉を発したり、舌を噛み切ったりするのを防ぐことが目的になりやすい。したがって、戦時下における捕虜や、何らかの事件を起こした犯人に対して使用する場合が多い。また、人質を取った犯罪などで使用されることもある。そして、口枷の使用対象になるのは人だけではなく、動物に対しても口枷をすることも珍しくない。その場合は、無駄に吠えたり、周囲にかみついたりすることを防ぐことが目的だ。なぜ「口枷」と読むのか・理由
「口枷」の読みである「くちかせ」は、「口(くち)に枷(かせ)をする」という表現が元になっている。そして、「くちがせ」のように濁らないのは、連濁の法則から外れているからである。2つの漢字が使用されている熟語では、2文字目の頭の読みが濁ることが多い。それを連濁と呼ぶが、1文字目が2文字目の目的語であった場合、連濁はしない。「口枷」は、「口」が「枷をする」の目的語になっているため、連濁した「くちがせ」ではなく、「くちかせ」と読むのが正しい。「口枷」の類語・用例・例文
「口枷」は、「口枷をする」という表現で使用するのが基本である。例文にすると、「口枷をされていたので、話すことができなかった」「自らの子に口枷をするとは、酷い親がいたものだ」「この犬は口枷をしないと、周囲の人に危害が及ぶ恐れがある」といった形だ。また、「犯人はこの店で口枷を購入したと供述している」のように、道具そのものを指すこともある。「口枷」の類語としては、「猿轡(さるぐつわ)」が代表的である。口枷とほぼ同義の言葉であるが、猿轡は人に布などを噛ませ、それを頭の後ろで結び固定したものを指すことが多い。また、「口輪(くちわ)」や「くつばみ」といった類語もある。いずれも馬に噛ませ、コントロールをするための道具である。口輪に関しては、動物が吠えたり噛んだりするのを防ぐために、口を外側から固定するものを指す場合もある。
「口枷」の英語用例・例文
「口枷」を英語で表現する場合、「gag」「brank」「muzzle」などを使用する。「gag」は全般的な口枷を意味するが、「brank」は金属製のものに限定されることが多い。また、「muzzle」は、動物の口を外側から固定するための物を指す。それらの単語を使用して例文を作ると、「At the time of the incident, the criminal gagged me(事件当時、犯人は私に口枷をした)」「This is a brank with a special function(これは特殊な機能を持った口枷だ)」「You should put the muzzle on the beast(猛獣には口枷を付けた方が良い)」という風になる。《口枷》の正しい読み方
「口枷」の正しい読み方
「口枷」の読み方は「くちかせ」である。「口枷」の意味解説
「口枷」は、口にはめる枷(かせ)であり、口周りの自由を奪うための道具である。「枷」という文字は、罪人を拘束して、自由を奪うための道具が由来となっている。基本的には、発言や口呼吸などをさせないようにするために、口枷を使用する。したがって、犯罪者が、被害者を拘束する際に使用するものという印象を持たれやすい。ただ、その他にも、吠え癖がある犬を黙らせるために使うなど、合法的な目的で用いられることもある。そして、口枷には、金属製やゴムでできたものなど、数多くの種類がある。また、衣類など、ありあわせのもので作った、口を封じるための道具も、口枷として扱われる。
- 《口枷》の正しい読み方のページへのリンク