《口唇》の正しい読み方
「口唇」の正しい読み方
「口唇」の正しい読み方は、「こうしん」である。「口」は、音読みでは「こう」「く」と読む。訓読みは「くち」である。「唇」は音読みでは「しん」、訓読みでは「くちびる」となる。「口唇」の意味解説
「口唇」の意味は、「くちびる」である。哺乳類の口周辺にある器官のことを指す。「口唇」は文章に使う文語であり、医学関連の論文など硬い文章を書くときに用いることも多い。なぜ「口唇」と読むのか・理由
「口唇」は、音読みするため「こうしん」である。「口唇」の類語・用例・例文
「口唇」の類語は、「唇」である。用例としては島崎藤村の「旧主人」の中に「旦那様は少許震えて、穴の開く程奥様の御顔を熟視ますと、奥様は口唇に微な嘲笑を見て、他の事を考えておいでなさるようでした」の一文が見られる。ダニエル・デフォーの「ヴィール夫人の亡霊」は、「ほとんどお互いの口唇と口唇とが触れ合うまでになったが、手で眼をこすりながら『わたしは病気ですから』と言って接吻をこばんだ」のように訳されている。北大路魯山人の「河豚は毒魚か」の文章の中には「いずれにしても、肉を生身で食うのが一番美味いのだから、素人は皮だの腸だのは食わなくてもよい。しかし、頭肉、口唇、雄魚の白子は美味いから、ちりにして味わうべきだ」がある。小説の中に見られる「口唇」には、軒並み「くちびる」のふりがなが振られている。
例文としては「口唇とは唇のことで、特に文章に用いる語である」などがある。「リップクリームは、保湿して口唇の荒れを防ぐために利用する軟膏剤である」という使い方もできる。
「口唇」の英語用例・例文
「口唇」の英語は「lip」である。書き言葉と話し言葉があるのは日本語の特徴であり、英語では書き言葉と話し言葉の区別はない。訳すときには、医学論文などの硬い文章であれば「口唇」が適切である。用例としては特許庁の文書の中に、「To obtain a new cosmetic for lips capable of improving the skinned lips or roughened lips by massaging effects and used for enhancing the metabolism of the lips.」(マッサージ効果により、皮むけした口唇、荒れた口唇を改善し、口唇の新陳代謝を高めるために使用される新規な口唇用化粧料を提供すること)がある。同じく特許庁の文書に見られる用例では「To obtain a composition for lips excellent in cosmetic retention and improved in covering feelings on lips.」(化粧持ちに優れるとともに、口唇上の被膜感が改善された口唇用合成成分を提供する)もある。例文としては「You should always use lip balm to prevent rough lips.」(口唇の荒れを防ぐには、常時リップクリームを使う必要がある)などのように使うことができる。「Cheilitis causes inflammation of the entire lip, which may be accompanied by peeling of the epidermis and itching.」(口唇炎になると口唇全体に炎症がおき、表皮の剥離や掻痒を伴うこともある)などのように使うことも可能だ。
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