麩 麩の概要

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/12 00:18 UTC 版)

一般的な焼き麩
こむぎ 焼きふ 車ふ[1]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 1,619 kJ (387 kcal)
54.2 g
食物繊維 2.6 g
3.4 g
30.2 g
ビタミン
チアミン (B1)
(10%)
0.12 mg
リボフラビン (B2)
(6%)
0.07 mg
ナイアシン (B3)
(19%)
2.9 mg
パントテン酸 (B5)
(9%)
0.47 mg
ビタミンB6
(5%)
0.07 mg
葉酸 (B9)
(3%)
11 µg
ビタミンE
(3%)
0.4 mg
ミネラル
ナトリウム
(7%)
110 mg
カリウム
(3%)
130 mg
カルシウム
(3%)
25 mg
マグネシウム
(15%)
53 mg
リン
(19%)
130 mg
鉄分
(32%)
4.2 mg
亜鉛
(28%)
2.7 mg
(21%)
0.42 mg
他の成分
水分 11.4 g
水溶性食物繊維 1.1 g
不溶性食物繊維 1.5 g

ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[2]
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
沖縄県で市販されているくるま麩

概要

室町時代初期に明から渡来した禅僧によって製法が伝来したとされ、当時の精進料理において豆腐と共に不足しがちなタンパク質を補う食材であった。 原料を茹でて製品にした生麩(なまふ)、原料を焼成した焼き麩(やきふ)、中華料理などで使われる原料を油脂で揚げた揚げ麩(あげふ)、原料を煮た後に乾燥させた乾燥麩[3]があり、それぞれ食感が異なる。煮物汁物和え物や、すき焼きなどの鍋物の具、沖縄料理炒め物の材料としても多く用いられている。秋田などの東北地方の一部や北海道の一部ではラーメンの具として用いられている[4]。また、近年では滋賀県の一部でもラーメンの具として用いられている[5]。京都においては精進料理の材料の一つとして重用されるほか、京料理としても利用される。

花の形や、手毬の形などを食紅などを使って彩りよく形どったものは飾り麩といい、京都の「京小町麩」、「花麩(はなふ)」、石川県の「加賀飾り麩」などが有名である。

生麩や焼き麩は、料理以外に、菓子として用いられる事があり、前者は小豆を包んで麩饅頭、後者は生地に着色して砂糖を練り込み、麩菓子などの駄菓子とする。黒糖花林糖のような風味を持たせた麩かりんとうもある。

人間の食用以外には、焼き麩を粉状にしたものがコイヘラブナ釣りエサに用いられる。

麩は主にグルテンであり、人によっては後述のようにセリアック病の症状が出る。

生産地

主な生産地を記載する。

日本


  1. ^ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)
  2. ^ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)
  3. ^ a b 地産地消事業 〜郷土料理推進事業〜”. 結城市(茨城県) - 健康増進センター - 結城市食生活改善推進員 (2012年9月12日). 2012年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月28日閲覧。
  4. ^ 「秘密のケンミンSHOW」 2011年4月28日(木)放送内容 - 価格コム
  5. ^ 滋賀拉麺維新会公式ブログ「湖国ブラック」
  6. ^ a b c 第3章 資料”. 文部科学省. 2020年5月20日閲覧。
  7. ^ a b c d 丸山晶代『ちくわぶの世界』ころから、2019年、114, 115頁。 
  8. ^ 角山本店/生麩のご紹介/つと麩 竹輪麩”. 2022年6月29日閲覧。
  9. ^ 大原本店/商品紹介/青つと麩”. 2022年6月29日閲覧。
  10. ^ 日本橋弁松総本店の弁当に入っている。
  11. ^ 麩や銀”. なごや食フェスタ2010. なごや食フェスタ実行委員会. 2012年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月28日閲覧。
  12. ^ 野瀬泰申(文化部編集委員). “3杯目編 第1回 おでん再論(予鈴)ご当地おでん種を探せ”. 日本経済新聞. 2015年9月28日閲覧。


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