deoxyribonucleic acid

実用日本語表現辞典

deoxyribonucleic acid

別表記：デオキシリボヌクレイクアシッド

「deoxyribonucleic acid」の意味・「deoxyribonucleic acid」とは

「deoxyribonucleic acid」は、生物の遺伝情報を保持し伝達するための主要な分子である。この分子は、遺伝子と呼ばれる単位に組織化され、生物の形質を決定する。例えば、ヒトの目の色や髪の色、身長などは、この「deoxyribonucleic acid」に含まれる情報によって決定される。

「deoxyribonucleic acid」の発音・読み方

「deoxyribonucleic acid」の発音は、IPA表記では/diːˌɒksɪˌraɪbəʊnjuːˌkliːɪk ˈæsɪd/となる。IPAのカタカナ読みでは「ディー・オクシ・ライボ・ニュー・クリー・イック・アシッド」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「デオキシリボヌクレイック・アシッド」と読む。

「deoxyribonucleic acid」の定義を英語で解説

"Deoxyribonucleic acid (DNA) is a molecule that carries most of the genetic instructions used in the development, functioning and reproduction of all known living organisms and many viruses. DNA is the hereditary material in humans and almost all other organisms."と定義される。つまり、DNAは生物の発達、機能、繁殖に使用される遺伝指示の大部分を運ぶ分子であり、ヒトやほぼすべての他の生物の遺伝物質である。

「deoxyribonucleic acid」の類語

「deoxyribonucleic acid」の類語としては、「DNA」が最も一般的である。また、「genetic material」、「hereditary material」なども同じ意味を持つ表現として用いられる。

「deoxyribonucleic acid」に関連する用語・表現

「deoxyribonucleic acid」に関連する用語としては、「gene」（遺伝子）、「chromosome」（染色体）、「genome」（ゲノム）、「nucleotide」（ヌクレオチド）などがある。これらはすべて、生物の遺伝情報を保持し伝達する役割を果たす。

「deoxyribonucleic acid」の例文

1. "The structure of deoxyribonucleic acid was discovered by James Watson and Francis Crick."（デオキシリボ核酸の構造はジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックによって発見された。）
2. "Deoxyribonucleic acid is often referred to as DNA."（デオキシリボ核酸はしばしばDNAと呼ばれる。）
3. "The sequence of deoxyribonucleic acid determines the characteristics of an organism."（デオキシリボ核酸の配列が生物の特性を決定する。）
4. "Deoxyribonucleic acid is the hereditary material in humans."（デオキシリボ核酸はヒトの遺伝物質である。）
5. "The deoxyribonucleic acid molecule is composed of two strands that wind around each other to form a double helix."（デオキシリボ核酸分子は二つの鎖から成り、それらが互いに巻きつくことでダブルヘリックスを形成する。）
6. "Deoxyribonucleic acid replication is the process by which DNA makes a copy of itself."（デオキシリボ核酸の複製は、DNAが自身のコピーを作る過程である。）
7. "Mutations in deoxyribonucleic acid can lead to genetic disorders."（デオキシリボ核酸の突然変異は遺伝疾患を引き起こすことがある。）
8. "Deoxyribonucleic acid is found in the nucleus of a cell."（デオキシリボ核酸は細胞の核に存在する。）
9. "The study of deoxyribonucleic acid has greatly advanced our understanding of genetics."（デオキシリボ核酸の研究は我々の遺伝学に対する理解を大いに進めた。）
10. "Deoxyribonucleic acid testing is used in forensics to identify individuals."（デオキシリボ核酸のテストは、法医学で個人を特定するために用いられる。）

（2023年10月20日更新）

DNA

読み方：ディー エヌ エー
別表記：デオキシリボ核酸、deoxyribonucleic acid

「デオキシリボ核酸（DNA）」とは生体の遺伝情報を保持している物質である。

【DNAの語源】
デオキシリボ核酸は英語の名称である「deoxyribonucleic acid」の直接的な和訳である。略称としてよく用いられる「DNA」は、Deoxyribo-Nucleic Acidの頭文字である。Deoxyribo（デオキシリボ）-Nucleic（核）-Acid（酸）という構図であり、つまり「DNA」と「デオキシリボ核酸」は同義である。

【DNAの説明】
デオキシリボ核酸は、五炭糖（デオキシリボース）とリン酸、および4種の塩基（アデニン・グァニン・シトシン・チミン）で構成された高分子である。2本の螺旋状の線が塩基で結合された「二重らせん構造」であることがよく知られている。

【DNAの類語】
「遺伝子」は、遺伝情報を伝達する要素という意味合いの言葉である。具体的な物質を指す意味合いにおいては「遺伝子＝デオキシリボ核酸（DNA）」といえるが、DNAを含むすべての遺伝物質・遺伝情報の総称として「遺伝子」と呼ぶことも多々あり、必ずしも全ての文脈で「遺伝子＝DNA」という理解が当てはまるとは限らない。

【DNAの関連語】
DNA鑑定とは、生体のDNAのパターンを解析することで固体の同定を行う技術および同定法のことである。「DNA型鑑定」とも呼ばれる。DNAは個人ごと・固体ごとに微妙な違いがあり、個人・固体のDNAは生涯不変であるため、極めて高精度な個人識別が実現できる。

（2019年8月5日更新）

デジタル大辞泉

ディー‐エヌ‐エー【DNA】

読み方：でぃーえぬえー

《deoxyribonucleic acid》

１ ⇒デオキシリボ核酸

２ 俗に、遺伝子のこと。また、先祖から子孫へ連綿と伝わるもの。「父の—を受け継ぐ」「歴代モデルの—を引き継いだ新車」「ジャーナリスト精神の—を継承する」

デオキシリボ‐かくさん【デオキシリボ核酸】

読み方：でおきしりぼかくさん

《deoxyribonucleic acid》デオキシリボースを糖成分とする核酸。アデニン・チミン・グアニン・シトシンの4種の塩基を含み、二本鎖(にほんさ)の螺旋(らせん)構造をなす。動植物の主に細胞核内に存在し、遺伝機構の本体としてたんぱく質の合成を支配する。DNA。→リボ核酸

生物学用語辞典

デオキシリボ核酸

英訳・(英)同義/類義語：DNA, deoxyribonucleic acid

デオキシリボ核酸(DNA)は、生物の遺伝情報の担い手である。塩基（プリンとピリミジン）、五単糖(デオキシリボース）、リン酸から成るヌクレオチドが重合した高分子で、二重らせん構造をとる。

「生物学用語辞典」の他の用語

化合物名や化合物に関係する事項：

デオキシリボヌクレオシド  デオキシリボヌクレオチド  デオキシリボース  デオキシリボ核酸  デメチルクロルテトラサイクリン  デンプン  トリチウムグアノシン

バイテク用語集

デオキシリボ核酸

【英】： Deoxyribonucleic Acid, DNA

DNAのこと。


その生物がもつ遺伝情報を規定する化学物質で、DNAは２本の鎖が逆方向に合わさってできた二重らせん構造をとっている。
DNAとヒストンタンパク質などが巻きついて太くなった構造を染色体という。

DNAの単位はヌクレオチドと呼ばれ、塩基、糖(D-デオキシリボース)、リン酸でできている。塩基には、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の４種類があり、この４種類の並び方で、遺伝情報を規定している。

DNAのこと。 その生物がもつ遺伝情報を規定する化学物質で、DNAは２本の鎖が逆方向に合わさってできた二重らせん構造をとっている。 DNAとヒストンタンパク質などが巻きついて太くなった構造を染色体という。 DNAの単位はヌクレオチドと呼ばれ、塩基、糖(D-デオキシリボース)、リン酸でできている。塩基には、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の４種類があり、この４種類の並び方で、遺伝情報を規定している。

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・ 遺伝

・ タンパク質

・ 染色体

・ 塩基

・ アデニン

・ グアニン

・ シトシン

・ チミン

血液用語辞典

DNA（デオキシリボ核酸） ( Deoxyribonucleic Acid )

遺伝子の本体。構築単位のことをヌクレオチドといいますが、ヌクレオチドはアデニン、グアニン、チミン、シトニンという４つの［塩基］と、デオキシリボースという［糖］および［リン酸］から構成されています。遺伝情報はこのDNAの長い鎖の一部分ずつが遺伝子として機能します。しかし、DNAは遺伝だけにかかわるものではなく、がんその他多くの病気がDNAの障害によって起こることがわかっています。逆に言えば、障害のある遺伝子を正常なDNAで置き換えれば、病気自体を治すことができる理屈になります。このような観点から治療への応用が始められたのが遺伝子療法です。

エイズ関連用語集

ＤＮＡ

DNA, Deoxyribonucleic acid

【概要】 デオキシリボ核酸。遺伝子をつくっているもの。細胞の核やミトコンドリアの中にある。二本つらなってらせん階段のような形をして、つまり2種類のヌクレオチドが横に手をつないで「はしご」になっている。ヌクレオチドはアデニン(A)、シトシン(C)、チミン(T)、グアニン(G)の4種類の塩基(ヌクレオシド)でできている。3つづつの塩基の並びが、特定のアミノ酸を指定した信号になっていて、コドンと呼ばれる。アミノ酸が続くとペプチド、ペプチドが繋がると蛋白質になる。つまり遺伝子で伝えるのは蛋白質の設計図である。　

【詳しく】 DNAの複製は、まずはしごを縦に割る。左右に別れたヌクレオチドに、ぴったり合うヌクレオシドがくっつき、縦の紐がくっつけば、うり二つの2本のはしごができる。この作業はDNAポリメラーゼという酵素が働く。

《参照》 ＲＮＡ、 遺伝子、 ヌクレオシド、 ヌクレオチド、 ＤＮＡポリメラーゼ

PDQ®がん用語辞書

デオキシリボ核酸

【仮名】でおきしりぼかくさん
【原文】deoxyribonucleic acid

dna。遺伝情報を保持して次の世代に受け渡す役割を果す細胞内分子。「dna」とも呼ばれる。

食品の安全性に関する用語集

DNA

地球上のほぼ全ての生物において遺伝情報を担う物質となっており、デオキシ
ボース（糖）とリン酸、塩基から構成されています。この DNAは四種類の分子
塩基がアデニン（A）、グアニン（G）、シトシン（C）、チミン（T）の四種類
があります）が連なった長大な二本鎖からなる分子で、必ず一方の鎖のAと他方の鎖のT、また一方のGと他方のCが対合し、二本のDNA 鎖は全体として二重らせん構造をとっています。この相補的二本鎖構造は、元のDNA を鋳型にして元と全く同じコピーを作ることができ（DNAの複製）、生体内で一個の細胞が分裂して複製された二個になるとき、複製された二本のDNA鎖が二個の細胞に分配され遺伝情報を伝えていきます。

ウィキペディア

デオキシリボ核酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/08/18 02:24 UTC 版)

デオキシリボ核酸（デオキシリボかくさん、英: deoxyribonucleic acid、DNA）は、2本のポリヌクレオチド鎖が互いに巻きついて二重らせんを形成しているポリマーである。このポリマーは、すべての既知の生物と多くのウイルスの発生、機能、成長、および生殖のための遺伝的命令を伝達する。DNAはリボ核酸（英: ribonucleic acid、RNA）とともに核酸と総称される。核酸はタンパク質、脂質、複合多糖と並んで、すべての既知の生命体にとって不可欠な4大生体高分子のひとつである。