核酸
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/20 04:30 UTC 版)
核酸(かくさん、英: nucleic acid)は、リボ核酸 (RNA)とデオキシリボ核酸 (DNA)の総称で、塩基と糖、リン酸からなるヌクレオチドがホスホジエステル結合で連なった生体高分子である。糖の部分がリボースであるものがRNA、リボースの2'位の水酸基が水素基に置換された2-デオキシリボースであるものがDNAである。RNAは2'位が水酸基であるため、加水分解を受けることにより、DNAよりも反応性が高く、熱力学的に不安定である。糖の 1'位には塩基(核酸塩基)が結合している。さらに糖の 3'位と隣の糖の 5'位はリン酸エステル構造で結合しており、その結合が繰り返されて長い鎖状になる。転写や翻訳は 5'位から 3'位への方向へ進む。
- ^ 蛋白質の変性については変性#変性(生体高分子)参照
- ^ КООПБРАТИВНОСТЬの暫定的和訳。英語ではcooperativeness
- ^ I. Tinoco, Jr., O. C. Uhlenbeck, M. D. Levine
- ^ N. K. カチェトコフ/E. I. ブドフスキー 編、橋爪たけし 監訳「核酸の有機化学 上」 1974年 講談社出版
- ^ 下の図のアイディアは杉本直己「遺伝子化学」2002年 p36 に書かれている図3.9から流用
- ^ “Nucleic Acid Contents of Japanese Foods”. NIPPON SHOKUHIN KOGYO GAKKAISHI 36 (11): Table 2. (1989). doi:10.3136/nskkk1962.36.11_934.
遺伝物質
「遺伝物質」の例文・使い方・用例・文例
- ひとつの細胞から他の細胞へ細胞核とその遺伝物質を移動させる
- 全ヒトの遺伝物質の国際的調査
- 分子レベルで遺伝物質の構造と活動に関する遺伝学の部門
- 同じ受精卵から発育した双子(同じ遺伝物質を持つ)のどちらか
- 核外遺伝子かバクテリオファージにより1つのセルから別のセルまでの遺伝物質の伝達過程
- それ自身の遺伝物質にファージを組み入れたホストバクテリアの状態
- 染色体7での遺伝物質の消失に関連しているまれな先天性疾患
- リボ核酸はあるウイルスの遺伝物質である
- デオキシリボ核酸という,細胞中の遺伝物質
- 遺伝物質の再結合
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