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三省堂 大辞林

三省堂三省堂

ぶつ 1 【物】

現物。もの。
注文はあるが―がない」

もの 【物】

? 2 0 (名)

〔形のある物体初めとして、広く人間知覚思考し得る対象一切を意味する。「こと(事)」が時間的生起消滅する現象を表すのに対して、「もの」はその現象を担う不変実体想定して用いる語である〕
[一]
(1)物体物品
階段に―を置くのは危険だ」「窓から―が落ちて来た」
(2)特に、経済的価値をもった物品。また、その品質
「―は乏しくても、心は豊かでありたい」「値段は安いが、―は確かだ」
(3)対象具体的に表現せず、漠然という語。何らかの対象
「―を言う」「―を思う」「―も食べない」「―のはずみ」「―の役に立たない」
(4)対象特定化せず、一般的包括的にいう語。すべての対象
「―は考えようだ」「―には順序がある」
(5)物事筋道道理
「―が分かっている人」
(6)鬼や悪霊など、正体のとらえにくい対象畏怖していう語。
「―に憑(つ)かれる」「―の怪(け)
(7)取り上げ価値のある対象。ひとかどの存在
「―ともしない」「―の数ではない」「―になるかどうか
(8)思考対象として取り上げ事物をさす語。物事
「幸福という―はとかく失われやすい」「日本的な―を好む」
(9)一度名前を言ったあとで再びそれをさす時に、名前の代わりに用いる語。それ。
「あの映画一度見た―だ」
(10)(「…のもの」の形で)所有物持ち物
自分の―には名前を書いておきなさい」「人の―を借りる」
[二]
(1)〔哲〕〔英 thing; (ドイツ) Ding(ア)感知し得るさまざまな属性統一的担い手としてのまとまりをもった空間的・時間的対象狭義には、このもの・あのものと指し示し得る「」「家」など外界存在する感覚的個物をいうが、広義には思考対象となり、命題主語なり得るすべて、例えば心や価値などの非感覚的存在をも含めていう。
(イ)人格としては関係しない対象を「ひと」に対して「もの」という。
(2)〔法〕 権利客体とされる排他的支配が可能な外界一部をいい、有体物無体物とに分けられる。民法上「物」は有体物に限られる。
[三]種々の語の下に付いて複合語をつくる。
(1)その分野種類に入る品物作品であることを表す。
「夏―」「西陣―」「三年―のワイン」「現代―」
(2)そういう事態を引き起こすような事柄であることを表す。
「それは切腹―だ」「全く冷や汗―だった」
(3)動詞連用形に付いて、そのような動作結果できた物品そのような動作対象となる物品であることを表す。
塗り―」「焼き―」「食べ―」「読み―」
[四]形式名詞
(1)(「…ものだ(である)」などの形で)
(ア)普遍的な傾向
「どんな人もお世辞には弱い―だ」「人間はとかく過去美化したがる―らしい」
(イ)なすべきこと。
「そんな時は何も聞かずにいてあげる―だ」
(ウ)過去にしばしば起こったこと。
二人でよく遊んだ―だ」
(2)(「…ものだ」の形で)感動詠嘆を表す。…なあ。
「あの難関をよくくぐり抜けた―だ」「故郷とはいい―だ」「あの男にも困った―だ」
(3)(「…ものか」「…ものではない」などの形で)否定強調する。
「そんなことがある―か」「誰が言う―ですか」「何をするかわかった―ではない」
(4)(「…ものと思われる」などの形で)判断強調する。
「彼はもう帰った―と思われる」「あきらめた―とみえて、その後何も言ってこない」
(5)(「ものとする」の形で)…することとする。
「甲はその責任を負う―とする(契約書ナドノ文言)」
?(接頭)
形容詞形容動詞動詞に付いて、何とはなしに、また、どことなくそのような状態である、の意を表す。
「―寂しい」「―静か」「―古る
» (成句)物がある
» (成句)物が無い
» (成句)物が分かる
» (成句)物ともせず
» (成句)物ならず
» (成句)物にする
» (成句)物になる
» (成句)物に似ず
» (成句)物の上手
» (成句)物の序で
» (成句)物の弾み
» (成句)物の見事に
» (成句)物は言いよう
» (成句)物は考えよう
» (成句)物は相談
» (成句)物は試し
» (成句)物は使いよう
» (成句)物も言いようで角が立つ
» (成句)物も覚えず
» (成句)物を言う
» (成句)物を言わせる



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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/09/25 08:48 UTC 版)

ものぶつ)とは、広義には対象を特定化せず一般的・包括的にいう語であり、人間が知覚し思考し得る対象の一切である[1]




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