りゅう‐ひょう〔リウ‐〕【流氷】
流氷(りゅうひょう)pack-ice, drift-ice
流氷(drift ice/pack ice)
流氷
流氷
流氷
流氷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/04 02:02 UTC 版)
流氷(りゅうひょう、英: drift-ice[1]、driftice[2])とは、海に浮かび漂流している氷のことである。海で見られる氷(海氷)は、その運動形態から、海を漂っている「流氷」と、岸にへばりついている「定着氷」とに分けられ、定着氷は流氷には含まれない。組成に注目すると、いずれも海氷が凍ってできた氷である。ただし、一般用語の「流氷」は、河川から流下した氷も、氷山や氷河が崩れた氷も、海を漂う全ての氷の意として広義に用いられる(世界気象機構海氷用語集の「浮氷」に相当する)。また、海面上の氷に限らず、より広く河川や淡水湖の氷が水面に漂っているものも含めて流氷と呼ぶこともある。北極海や南氷洋(南極海)などのほか、日本近海ではオホーツク海で見られる[3]。
- ^ 文部省編『学術用語集 地理学編』日本学術振興会、1981年。ISBN 4-8181-8155-2 。
- ^ 文部省、日本気象学会編『学術用語集 気象学編』(増訂版)日本学術振興会、1987年。ISBN 4-8181-8703-8 。
- ^ 流氷ってなに?-10の質問-北海道立オホーツク流氷科学センター(2018年3月6日閲覧)
- ^ わかるかな?流氷Q&A 北海道立オホーツク流氷科学センター(2018年3月6日閲覧)
- ^ 【防衛最前線】(21)哨戒機P3C 職人芸で敵潜水艦を追い詰める「世界一いやらしい部隊」『産経新聞』朝刊2015年3月20日
- ^ 【津波が来る!】沿岸 流氷伴う被害懸念/千島海溝地震想定「全壊最大5千棟増」『朝日新聞』朝刊2021年12月23日(北海道面)2022年1月9日閲覧
- ^ 北海道旅客鉄道株式会社. “流氷物語号|JR北海道- Hokkaido Railway Company”. 流氷物語号. 2019年12月18日閲覧。
- ^ 知床ダイビング企画(2018年3月6日閲覧)
- ^ a b 「流氷かき分け進む究極のカヌーレース、カナダ・ケベックの冬の風物詩」AFP(2017年4月16日閲覧)
流氷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 15:57 UTC 版)
詳細は「ポリニヤ」を参照 アムール川(黒龍江)の水が流入する河口付近では塩分の濃度が低く、密度成層が強くなるため冬季には厳しい寒気団であるシベリア高気圧の影響も受けて海氷が形成される。河口付近以外の海域北部でも12月から結氷が見られ、最盛期の2月にはオホーツク海の7から8割が海氷で覆われる。日本海北部とともに、オホーツク海が北半球海氷が分布する海域で最も低緯度であるのは、このアムール川の河川水の流入によるところが大きい。風と海流(東樺太海流)に運ばれた海氷は流氷と呼ばれ、樺太東岸に沿って南下し、時には太平洋岸の釧路市付近まで到達することがある。
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流氷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/22 09:44 UTC 版)
19世紀の終わりまで、ライン川はおよそ2年に1度の割合で、一番早くは11月(1513年11月13日)、遅いときは1月に全域が氷結していた。この氷は、1月末から3月末(1845年3月25日が一番遅い記録)に割れる。こうして流れ出した氷が、橋や堤防に、しばしば甚大な被害を与えた。 最も長く凍結していたのは1768年で79日間(1月3日から3月22日まで)であったが、ゲーテが『復活祭の散歩』(『ファウスト』第1部)で 「春の恵みある、物呼びさます目に見られて、大河にも細流にも、もう氷がなくなった。」 と書いているように、東部ではこれよりも長かった(復活祭は通常3月末から4月中)と推測される。 20世紀になると、河川改修や発電所あるいは工業排水の影響で水温が上昇したため、厳冬期でも氷結することはほとんどなくなった。フランクフルトで最後に氷が見られたのは1962年から1963年にかけての冬であった。上流部では、これ以後も特に厳しい寒さの年、たとえば1984年から1985年の冬や1995年から1996年の冬には川が凍結し、船舶の運航が停止された。氷のために船舶の運航が妨げられたのは2002年1月、2006年の1月から2月にもあった。
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流氷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 09:55 UTC 版)
大プリニウスは Berrice から Tyle(トゥーレ)への航海について記した後、次のように記している。 A Tyle unius diei navigatione mare concretum a nonnullis Cronium appellatur. トゥーレから1日の帆走で凍りついた海にたどり着く。これを「クロノスの海」などとも呼ぶ。 mare concretum という記述はストラボンの pepēguia thalatta という記述と一致しており、おそらくストラボンが春の流氷が見られる topoi(場所)と記したのと同じと見られ、ピュテアスはそれ以上北に進むことができず、これを世界の果てとした。ストラボンは次のように記している。 ピュテアスによれば、トゥーレ周辺の海域は地面も海も空気も渾然一体となって "marine lung" のようであり、歩くことも船で進むこともできない。 "marine lung" (pleumōn thalattios) とはクラゲを意味するとみられ、古代人が sea-lung と呼んだ種類のクラゲと思われる。sea-lung についてはアリストテレスが『動物部分論』4巻5節で、感覚がなく漂う生物だと記している。アリストテレスが指している生物が何かは特定できていないが、大プリニウスは pulmones について感覚を持たない海洋生物の種類だとし、特に halipleumon ("salt-water lung") を挙げている。アリストテレスの著作を翻訳し注釈を添えた William Ogle がそれを sea-lung とし、刺胞動物の一種のクラゲで移動に際して肺のように膨張と収縮を繰り返すとしている。流氷は水に浮かぶ円形の板のようであり、英語では "pancake ice" とも呼ぶ。 ピュテアスが流氷を観察したということは、古くから定説となっており、Nathaniel Bowditch の The American Practical Navigator でも34章の Ice in the Sea でピュテアスに言及している。流氷の海の先端では、水と溶けかけた流氷が混合し、霧が立ち込めている。
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流氷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 10:18 UTC 版)
詳細は「流氷」を参照 流氷は地球の両極海域で作られ、冬季に拡大し、春から秋の初めにかけて融解して分布域は後退する。例年、北半球では3月に最大、9月に最小、南半球ではその逆になる。世界中の海氷の多くは、北極海と南極周縁の海域で形成されるが、南極の海氷は非常に季節的で、南部でも夏は非常に少なく、冬は大きく拡大し南極の周囲をほぼ完全に覆ってしまう。したがって、ほとんどの南極の海氷は厚さ1 m程度の薄い一年氷である。北極海の場合は南極と全く違い(南極が海に囲まれているのと反対に)陸に囲まれているため、季節的な変化はずっと小さい。そのため北極の海氷の多くはより厚い多年氷で、多くの場所で厚さ3 - 4m、場所によっては20mに達する。しかし、近年では8-9月を中心に海氷面積が激減したことに伴い、多年氷の面積も激減し、厚さも薄くなっている。 このように、冬季の両極の海氷量は同程度であるが、夏季の融解量はその環境の違いで変り、気温だけでなく、日照時間や海流、風の影響も受けやすい。寒冷な南極点は大陸上にあり、海氷はその大陸の縁辺に分布するため、海氷は南極海を循環している。 なお、流氷はバルト海やオホーツク海、セントローレンス湾、ハドソン湾、ベーリング海などでも見られる。これらの流氷は、一年氷であり、冬季から春季にのみ見られる。
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「 流氷」の例文・使い方・用例・文例
- 私は流氷を見るために北海道に行った。
- 港は流氷ですっかり閉ざされてしまった.
- 北海道沖に流氷が出現
- オホーツク海の流氷は北海道の冬の風物詩の1つだ。
- 多くの観光客が陸地や砕(さい)氷(ひょう)船(せん)から流氷を見るために北海道を訪れる。
- 網(あ)走(ばしり)地方気象台は,1月17日に今年初めて流氷が網走から観測されたと発表した。
- 流氷の表面積は標準よりやや小さい。
- 通常,流氷は4月上旬まで見られる。
- 青森県八(はちの)戸(へ)市(し)に駐(ちゅう)屯(とん)している海上自衛隊の航空部隊は,気象庁の要請で流氷の監視を行っている。
- 海での事故を防ぐため,同部隊の航空機がパトロール飛行を行って流氷の位置を測定する。
- 海上自衛隊は流氷シーズン終了の4月までに計10回のパトロール飛行を行う予定だ。
- 地球温暖化のため,海氷や流氷がだんだん減少しており,今では大型船が砕氷船の助けを借りて北極海航路を進むことができるのだ。
流氷と同じ種類の言葉
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