刺胞動物
刺胞動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/11 07:18 UTC 版)
刺胞動物(しほうどうぶつ、英: Cnidaria)とは、刺胞動物門に属する約11,000種にのぼる動物の総称である。ほぼ全てが水界に生息し、大部分が海産である。触手に「刺胞」と呼ばれる、物理的または化学的刺激により毒液を注入する針(刺糸、しし)を備えた細胞内小器官をもつ細胞がある[2]ことからこの名で呼ばれる。放射相称、二胚葉性。体腔はなく、唯一の腔所である胃腔の開口は口と肛門を兼ねる[2]。雌雄異体[2]。漂泳性(クラゲ型)と付着性(ポリプ型)という生活様式の異なる2つの型を持ち[2]、両者は上下を逆さにした形である[2]。単体と群体がある[2]。
- ^ a b Ruggiero et al. (2015). “A higher level classification of all living organisms”. PLoS One 10 (4): e0119248. doi:10.1371/journal.pone.0119248.
- ^ a b c d e f g h i j 藤田10, pp.117-120.
- ^ 藤田10 p122
- ^ E. Sally Chang, et al. 2015. Genomic insights into the evolutionary origin of Myxozoa within Cnidaria
- ^ Marques & Collins, 2004
刺胞動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/15 22:09 UTC 版)
「海中で人間に直接危害を与える可能性がある生物の一覧」の記事における「刺胞動物」の解説
刺胞動物にはクラゲやイソギンチャクなどが含まれる。刺胞を持ち、触手で直接刺したり、刺胞を放出して刺したりする。刺された場合には、まずは擦らずに海水等で刺胞を洗い流す。 刺された場合に「酢をかけると良い」とする解説も多いが、カツオノエボシ、ウンバチイソギンチャクの場合にはかえって刺胞を破裂させてしまうこともある。 また、心停止、呼吸停止した場合には、心肺蘇生が必要である。 対症療法ではあるが、ステロイド軟膏と冷却が効果がある。 和名 学名英名主な理由など主な応急処置画像アナサンゴモドキ類 Millepora Fire coral 刺されると激痛が走り、ひどい時には患部が壊死することもある。 食酢やアルコールをかけると炎症が和らぐ。 イソギンチャク Actiniaria Sea anemone 毒が弱いものが多いが、イワスナギンチャクのように毒性が強いものもある。 擦らずに、海水できれいに刺胞を洗い流し、患部を冷やす。 カツオノエボシ Physalia physalisLinnaeus Portuguese Man O' War 触手に非常に強い毒を持つ。 刺胞が残っていることが多いため、こすらず海水で洗い流す。残った刺胞をピンセットで取り除き、患部を冷やす。アルコールかアンモニア水をかけて応急処置する。 クラゲ ScyphozoaGoette, 1887 Portuguese Man O' War 触手に毒を持つ。致命的なものからほとんど無毒のものまである。 刺胞が残っていることが多いため、こすらず海水で洗い流す。残った刺胞をピンセットで取り除き、患部を冷やす。種類によってはアルコールをかけると悪化する。 ハネガヤ類 AglaopheniidaeBroch, 1918 feather hydroid チクっとする程度の種も多いが、シロガヤやクロガヤなどに刺されると痒みを伴う水ぶくれとなり、処置が悪いと痕が残る事もある。 刺胞が残っていることが多いため、こすらず海水で洗い流してから患部を冷やす。ステロイド軟膏を塗る。 ハコクラゲ Cubomedusae Haeckel, 1877 Box Jellyfish 沖縄のハブクラゲ、オーストラリアのオーストラリアウンバチクラゲ (Chironex fleckeri) 、イルカンジ (Irukandji Jellyfish) などは死亡例も多い。 刺胞が残っていることが多いため、こすらず海水で洗い流してから患部を冷やす。酢をたっぷりとかけるのが良いとされている。
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