福音書とは? わかりやすく解説

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ふくいん‐しょ【福音書】

読み方:ふくいんしょ

新約聖書のうち、マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネによる四つ文書イエス=キリスト生涯およびその言行内容とする。ゴスペル


ふくいんしょ 【福音書】

新約聖書』中、イエス生涯言行記録したもの。ふつう、マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの四福音書。この四書四人記者福音史家といい、それぞれ象徴定めてマタイ人間マルコ獅子ルカは牛、ヨハネがそれだとする。ただし原始キリスト教文献中には、「トマス福音書」「ヘブル人の福音書」などのように正典以外に福音書と呼ばれるものもある。福音書はまた「伝」で表記される場合もあり、例えば「マタイ伝」「ヨハネ伝」などとする。

福音書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 14:47 UTC 版)

イエス=キリスト
降誕 十字架 復活
使徒 教会 聖伝


注釈

  1. ^ 古代ギリシア語: エウアンゲリオン [eu̯aŋɡélion][1], 中世ギリシア語: エヴァンゲリオン [eβaŋˈɡelion][1], 現代ギリシア語: Ευαγγέλιο, エヴァンゲリオ [evaɲˈɟelio][2]
  2. ^ 教会ラテン語: エヴァンジェリウム [evanˈd͡ʒelium][3], ドイツ語: エファンゲリウム [evaŋˈɡeːli̯ʊm][4]
  3. ^ 古英語: godspell, "good"(良い)+"spell"(話、物語)[5]
  4. ^ ヨハネによる福音書を他の3つの福音書と比較したときに表現、思想の違いが多いことから、ヨハネによる福音書以外の3福音書を共観福音書と呼ぶ。

出典



「福音書」の続きの解説一覧

福音書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 05:52 UTC 版)

史的イエスの資料」の記事における「福音書」の解説

「史的イエス」、「共観福音書の問題」、および「Historical reliability of the Gospels」も参照 キリスト教正典である四福音書『マタイによる福音書』『マルコによる福音書』『ルカによる福音書』ヨハネによる福音書』はイエス生涯伝記教えイエス帰され行動の主要資料である。そのうちの3書『マタイ』『マルコ』『ルカ』は内容物語の構成言語段落構成に高度な類似性を示すことから共観福音書呼ばれる第四福音書すなわち『ヨハネによる福音書』は共観福音書とは異なり叙述的形式ではなく主題にそった内容になっている学者一般的な意見では『ヨハネによる福音書』に共観福音書文章との直接的な関係を見出すことは出来ない新約聖書著者一般的にイエス生涯個々出来事がいつ起きたかには(イエス年代学英語版))、またそれを世俗出来事同期させることにはほとんど関心を示さなかった。福音書は主に原始キリスト教神学的文書として書かれたもので、著者にとって出来事年次は重要ではなかった。福音書が歴史的な年代記ではなく神学的な文書であることは、一例としてイエス生涯最後7日間についての記述が福音書の文章の3分の一を占めていることに表れている。福音書には近現代の歴史家が求め正確な年代に十分答え詳細記されていないが、学者たちは福音書によってイエス数々人物像再建して来た。しかし『ヨハネによる福音書』の最後にイエスなさったことは、このほかにも、まだたくさんある。」とあるように、福音書はイエス生涯出来事網羅的記載しているとは言えない。 福音書の個々記述歴史的信頼性について学者間で見解相違があって、ほぼすべての学者の見解一致するのはイエス洗礼受けたことと磔にされたことだけである。さらにE・Pサンダース英語版)やCraig A. Evansなどの学者は、福音書に書かれている他の2つ出来事、すなわちイエス使徒召命したことと、エルサレム神殿論争起こしたこと(宮清め(英語版))が歴史的に確かであるとしている。 アウグスティヌス見解アウグスティヌス仮説英語版))以来、福音書が書かれ順序影響関係について学者間で議論されマルコ優先説英語版)では紀元70年頃に書かれ『マルコによる福音書』が他の福音書より先に書かれたとされ、『マルコ』の後に『マタイ』が成立し、『ルカ』は紀元70年から100年頃に書かれたと考えられている。通説とされる資料説(英語版によればマタイ』と『ルカ』は、『マルコ』以外にQ資料呼ばれる学者推定した資料利用して書かれている。 福音書は3つの視点によって見ることが出来る。第1に文章としての文学的視点、第2にキリスト教ユダヤ教内の革新運動からどのように始まったかを観察する歴史的視点第3キリスト教え分析する神学的視点がある。歴史的な視点では、福音書は資料として単にそれ自体イエス存在明らかにするためだけに使われるではなくその内容非キリスト教資料を含むその他の資料歴史的背景比較して史的イエスについての結論引き出す。

※この「福音書」の解説は、「史的イエスの資料」の解説の一部です。
「福音書」を含む「史的イエスの資料」の記事については、「史的イエスの資料」の概要を参照ください。


福音書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/06 09:25 UTC 版)

仏教とキリスト教」の記事における「福音書」の解説

ブルクハルト・シェーラーは以下のように述べた: […]福音書に対す仏教の強い影響注意することが重要である[…]数百年以上前から、仏教の福音書に対す影響知られ、両宗教学者によって認められてきた。 彼はジョン・ダンカン・マーティン・デレットの研究『The Bible and the Buddhist』の結論同意し、「私は多く仏教説話が福音書に含まれていることを確信したと書いている。 クリスチャン・リントナーは、パーリ語仏典およびサンスクリット仏典ギリシア語の福音書と比較し四つの福音書はゲマトリア音価地口対応する音節基づいてより古い仏教経典から改良されたものだと結論した彼の著作精査したものは、ギリシア語サンスクリット同語族であるために、彼のゲマトリア音価対応する音節一致し彼の地口が存在するのだと主張した彼の著作支持するものは、発見は独自の物であり、関係の見いだせない文学に関して同様の発見できない主張している。 イエス福音イエス父の名前を隠すために非常に寓意的神秘的であった、とダニエル・ホプキンスは主張しており、ホプキンスイエスの父をブッダの名前で呼んでいる。

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福音書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 17:51 UTC 版)

神の子」の記事における「福音書」の解説

福音書において、イエス・キリストを「神の子」と呼んでいる個所として以下が挙げられるマタイによる福音書 - 4:3, 4:16, 8:29, 14:33, 16:16, 26:63, 27:40, 27:43, 27:54 マルコによる福音書 - 1:1, 3:11, 5:7, 15:39 ルカによる福音書 - 1:35, 4:3, 4:9, 4:41, 8:28, 22:70 ヨハネによる福音書 - 1:34, 1:49, 5:25, 5:28, 10:36, 11:4, 19:7, 20:31 上記箇所分類すると以下のようになるルカによる福音書 22:70二つ分類)。 場面分類 聖書箇所 イエス自身自分神の子としている場面 ルカによる福音書 22:70, ヨハネによる福音書 5:25, 同5:28, 同10:36, 同11:4 記者による記述台詞ではないもの) マルコによる福音書 1:1, ヨハネによる福音書 20:31 天使イエス神の子と呼ぶ場面 ルカによる福音書 1:35 弟子などが、イエス神の子と(認めて信仰告白として)呼ぶ場面 マタイによる福音書 14:33, 同16:16, 同27:54, マルコによる福音書 15:39, ヨハネによる福音書 1:34, 同1:49, 悪魔イエス神の子と呼ぶ場面 マタイによる福音書 4:3, 同4:6, 同8:29, マルコによる福音書 3:11, 5:7, ルカによる福音書 4:3, 同4:9, 同4:41, 同8:28皮肉にもイエス処刑する人々による告発尋問嘲笑中に出てくるもの(イエスを「神の子」とは認めない人々による台詞マタイによる福音書 26:63, 同27:40, 同27:43ルカによる福音書 22:70ヨハネによる福音書 19:7 また、神の子」という文言表現されずとも、三位一体の神至聖三者)のうち父なる神正教会では「神父(かみちち)」とも呼ばれる)からの声として、イエスが「子」と呼ばれる場面において、イエスが「神の子」であると表現されている箇所がある。 イエスの洗礼(神現)の場面 - マタイによる福音書 3:17, マルコによる福音書 1:11, ルカによる福音書 3:22 イエスの変容顕栄)の場面 - マタイによる福音書 17:5, マルコによる福音書 9:7, ルカによる福音書 9:35

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福音書(教典・教義書)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 01:05 UTC 版)

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」の記事における「福音書(教典教義書)」の解説

Henderson, Bobby (2006). The Gospel of the Flying Spaghetti Monster. Villard Books. ISBN 0-8129-7656-8 ボビー・ヘンダーソン 『反★進化論講座 空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書片岡夏実訳、築地書館2006年12月ISBN 4-8067-1340-6。 (上述書の日本語訳版)

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