岡崎京子 岡崎京子の概要

岡崎京子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 12:24 UTC 版)

岡崎 京子
生誕 (1963-12-13) 1963年12月13日(60歳)
日本東京都世田谷区下北沢[1]
職業 漫画家
活動期間 1983年 - 1996年
代表作PINK
リバーズ・エッジ
ヘルタースケルター
『危険な二人』
マジック・ポイント[1]
受賞 2003年文化庁メディア芸術祭・マンガ部門優秀賞
2004年第8回手塚治虫文化賞・マンガ大賞
(以上『ヘルタースケルター』)
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1980年代から1990年代にかけて、多くの優れた作品を発表、時代を代表する漫画家として知られた[2]。しかし作家活動の頂点にあった1996年平成8年)に交通事故で重傷を負い、後遺症で作家生命を事実上絶たれた。

休筆後20年以上を経てもなお、過去作品が断続的に復刊され、また映画化されている。

来歴

東京都世田谷区下北沢理髪店の娘として生まれる。

東京都立松原高等学校時代から橘川幸夫編集の投稿雑誌『ポンプ』等にイラストや漫画を頻繁に投稿。妹とともに表紙を飾ったこともある。

他、ミニコミ誌「リサイクル・サークル」内にイラストを提供。モチーフの多くはNew Age Steppersなどニューウェイブバンドであった。この頃、音楽家集団京浜兄弟社加藤賢崇常盤響岸野雄一らと交流。跡見学園女子大学短期大学部在学中、友人の同人誌への投稿作品が、メジャーミニコミ誌『東京おとなクラブ』に転載されたものが、雑誌 『漫画ブリッコ』編集者・大塚英志に評価され、 1983年昭和58年)、『漫画ブリッコ』(白夜書房)6月号にてデビュー[3][4]

1980年代から1990年代にかけて、サブカル誌、漫画誌、ファッション誌などに作品が掲載され、また新しいタイプの女性漫画家として内田春菊桜沢エリカ原律子らとともに、一般誌にも紹介される。岡崎の作品では、映画、小説、音楽、現代思想書などからの引用が多用され[5]、また同時に岡崎の漫画表現を考察する本や雑誌も多く出版されている[2]。岡崎の作品 『ヘルタースケルター』は2003年平成15年)度文化庁メディア芸術祭・マンガ部門優秀賞、2004年平成16年)第8回手塚治虫文化賞・マンガ大賞を受賞[6]

岡崎のアシスタントを務めていたことがあるのは安野モヨコよしもとよしともマユタン[注 1]千里唱子、坂本大三郎[3]らの漫画家。また後のアートライター工藤キキもアシスタントだったことがある[3]

事故による休業

結婚後の1996年平成8年)5月19日18時半頃、自宅付近にて夫と共に散歩中、飲酒運転大型四輪駆動車ひき逃げされ[7]、自力で呼吸できないほどの重傷を負ったうえ、意識障害が続き創作休止と長期療養を余儀なくされる[8]

岡崎の家族の了解をとって角川書店1998年平成10年)に『UNTITLED』を刊行。題名は編集部と家族が話し合い決定している[7]

以前からファンであり親交がある小沢健二のコンサートに事故の14年後(2010年平成22年)5月)に車椅子に乗り訪れる[9]

『ヘルタースケルター』の映画化に際して事故後初の岡崎本人の発言が2012年1月に発表される[10]

初の大規模個展「戦場のガールズ・ライフ」が2015年に東京・世田谷文学館で開かれ[11]、その後、兵庫と福岡へも巡回した[12][13]

単行本リスト

漫画

文芸


注釈

出典

  1. ^ a b チワワちゃん そでのプロフィールより
  2. ^ a b 2003年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞 ヘルタースケルター作者プロフィール”. 2009年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月30日閲覧。
  3. ^ a b c 『岡崎京子の研究』
  4. ^ 『岡崎京子の仕事集』
  5. ^ 総特集岡崎京子』岡崎京子による引用・言及事例集
  6. ^ 水戸芸術館. “『ライフ』展出品予定作家プロフィール”. 2011年7月30日閲覧。
  7. ^ a b UNTITLED』あとがき
  8. ^ 岡崎京子未公認ファンサイト『i-Okazaki』近況”. 2012年11月11日閲覧。
  9. ^ 小沢健二のライブに車椅子の岡崎京子が……。”. 芸能エンタンテ (2010年5月25日). 2011年7月30日閲覧。
    小沢健二のライブについて”. 山崎洋一郎の「日々ロック通信」 (2010年5月25日). 2011年7月30日閲覧。
  10. ^ “岡崎京子がヘルタースケルター映画化に事故後初コメント”. コミックナタリー (ナターシャ). (2012年1月11日). https://natalie.mu/comic/news/62526 2012年8月19日閲覧。 
  11. ^ 「余録」毎日新聞2015年3月29日に掲載される。
  12. ^ 「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」開催します”. 2017年7月16日閲覧。
  13. ^ 岡崎京子初の大規模展、いよいよ関西に”. 2017年7月16日閲覧。


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