ランキンサイクル 有機ランキンサイクル

ランキンサイクル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/22 15:32 UTC 版)

有機ランキンサイクル

有機ランキンサイクル(: organic Rankine cycle)(ORC)はn-ペンタン[5]トルエン[6]のような低沸点の有機液体を水と蒸気の代わりに使用する。これにより、ソーラーポンドのような70~90℃程度の低温の熱源の利用を企図する[7]。熱源の温度が低いので熱効率は著しく低いが、これまで利用価値の無かった排熱等の低品位の熱源を活用できるので意義がある。水よりも低い沸点の流体を使用した場合、熱力学的な恩恵が得られる。例は水銀蒸気タービンを参照。

超臨界流体ランキンサイクル

超臨界流体作動流体として使用したランキンサイクル[8]は熱再生と超臨界ランキンサイクルの概念を組み合わせて統合した行程は再生超臨界サイクルRegenerative Supercritical Cycle (RGSC)と呼ばれる。熱源の温度は125 ℃ - 450 ℃に最適化される。

脚注

関連項目

外部リンク


注釈

  1. ^ -273.15 ~ -50 ℃ ( 0 ~ 223.15 K )の範囲を割愛しているので、T-s 線図の面積を熱量に対応させるには、 図の下方の割愛した部分を補って考えることが必要である。
  2. ^ 温度差を伴う混合が非可逆変化となるため、面積がそのまま熱量には対応しない

出典

  1. ^ 石谷清幹; 赤川浩爾『蒸気工学』コロナ社〈標準機械工学講座〉、1962年。ISBN 4-339-04013-4 
  2. ^ a b c d e 一色尚次; 北山直方『新蒸気動力工学』森北出版〈新しい機械工学〉、1984年。ISBN 4-627-60021-6 
  3. ^ a b c 石谷清幹 他、『蒸気動力』(1989)、 コロナ社 ISBN 4-339-04184-X
  4. ^ a b 岐美格 他、『工業熱力学』(1987)、森北出版 ISBN 4-627-61081-5
  5. ^ Canada, Scott; G. Cohen; R. Cable; D. Brosseau; H. Price (2004年10月25日). “Parabolic Trough Organic Rankine Cycle Solar Power Plant” (PDF). 2004 DOE Solar Energy Technologies (Denver, Colorado: US Department of Energy NREL). オリジナルの2016年4月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160402043734/http://www.nrel.gov/csp/troughnet/pdfs/37077.pdf 2009年3月17日閲覧。. 
  6. ^ Batton, Bill (2000年6月18日). “Organic Rankine Cycle Engines for Solar Power”. Solar 2000 conference. Barber-Nichols, Inc.. 2009年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月18日閲覧。
  7. ^ Nielsen et al., 2005, Proc. Int. Solar Energy Soc.
  8. ^ Moghtaderi, Behdad (2009年). “An Overview of GRANEX Technology for Geothermal Power Generation and Waste Heat Recovery” (PDF). Australian Geothermal Energy Conference 2009. Geoscience Australia. 2013年5月19日閲覧。


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