うずしお (列車) 高徳線優等列車沿革

うずしお (列車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 01:52 UTC 版)

高徳線優等列車沿革

急行「阿波」(1986年、高松駅)

国鉄時代

  • 1959年昭和34年):高松駅 - 徳島駅間を運行する準急列車阿波」(あわ)運転開始。
  • 1961年(昭和36年):「阿波」の一部列車に「なると」・「眉山」(びざん)の名称を与える。
  • 1962年(昭和37年):高松駅 - 牟岐駅間を運行する準急列車「むろと」運転開始。また、「眉山」・「なると」の名称を廃止。「阿波」に統合。
  • 1966年(昭和41年):準急「むろと」を急行列車に昇格。
  • 1968年(昭和43年):準急「阿波」を急行に昇格。
  • 1969年(昭和44年):急行「むろと」の一部を高徳本線内をノンストップとして、牟岐線区間への速達化を図る。(高徳間1時間22分)
  • 1975年(昭和50年):「阿波」の一部列車にグリーン車の連結を行う。その際、キロハ28 1を導入する。
  • 1980年(昭和55年)10月1日このときのダイヤ改正により、四国島内の急行列車へのグリーン車連結を廃止。
  • 1982年(昭和57年)11月15日ダイヤ改正で、急行「阿波」「むろと」にあった高徳本線内ノンストップ運行を終了。

民営化後

  • 1988年(昭和63年)
    • 4月10日:高松駅 - 徳島駅間運転の急行「阿波」をすべて特急列車に昇格し、全列車座席自由席列車である「うずしお」11往復で運転開始。1往復は瀬戸大橋線開業に伴い、岡山駅まで乗り入れ。「むろと」を「阿波」に名称変更。
      • 当初は、岡山駅発着列車も含めた全列車が2両編成(全車普通車自由席)での運転が計画されていた。これは日本国有鉄道(国鉄)・JRグループの特急列車史上最短編成となったが、瀬戸大橋線の開業ブームにより、運転開始当日から岡山駅発着列車で1両が増結され、これが恒常的に行われるようになった。そのため、すぐに全列車が3両編成に増強され、しばらくして岡山駅発着列車以外は2両編成で運転されるようになった。
    • 9月:「うずしお」の岡山駅乗り入れを2往復に増発。
  • 1989年平成元年)7月:瀬戸大橋上の騒音対策の関係で児島駅を通過とし、JR四国の乗務員が岡山駅まで乗務するようになる。
  • 1990年(平成2年)
    • 7月:「うずしお」の岡山駅乗り入れの2往復に指定席を連結。
    • 11月21日:急行「阿波」を「うずしお」に編入し、13往復に。3往復が牟岐線に乗り入れを開始し、海部駅までは上り2本・下り1本となる。これにより、高徳線・牟岐線の優等列車は特急「うずしお」に統一。
  • 1992年(平成4年)3月:阿佐海岸鉄道阿佐東線開業で甲浦駅まで乗り入れ開始。
  • 1993年(平成5年)
    • 10月:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間が全列車3両編成での運転となり、指定席1両を連結。
    • 10月24日 - 29日に開催された東四国国体秋季大会に合わせて、2往復の定期列車に臨時運用としてキハ181系気動車が充当される。また、キハ185系でも一部がグリーン車(キロハ186形)を連結した4両から7両編成となり、うち下り3本・上り2本が岡山駅まで延長運転されたほか、臨時列車として上り「うずしお」86号(高松駅 - 岡山駅間)が運転された。
  • 1996年(平成8年)3月16日:「うずしお」の岡山駅乗り入れ2往復を含む6往復に、グリーン車指定席を連結[11]
  • 1998年(平成10年)
    • 3月14日:「うずしお」の岡山駅 - 徳島駅間2往復、高松駅 - 徳島駅間1往復にN2000系気動車を導入[5]。1往復増発し、14往復に。児島駅に停車するようになり、JR西日本とJR四国の乗務員交代も再び児島駅で行われるようになった。牟岐線優等列車は「うずしお」が上り1本・下り2本、「剣山」が上り2本・下り1本となる。また、高松駅 - 徳島駅間の最速達列車は、途中、志度駅・三本松駅のみ停車として、55分で運転した。
    • 10月3日:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間5往復にN2000系気動車を導入。1往復増発し、15往復になる。キハ185系のグリーン車の連結を中止。
  • 1999年(平成11年)3月13日:「うずしお」のほとんどの列車を2000系気動車とする。徳島駅で系統分離され、徳島駅 - 甲浦駅間が上り1本・下り2本、徳島駅 - 牟岐駅間1往復は特急「むろと」となる。牟岐線に入る「剣山」は上り1本となる。

2000年代の動き

  • 2001年(平成13年)3月3日:ダイヤ改正により、次のように変更。
    • 1本のみ予讃線伊予西条発の列車が設定される。
    • 岡山駅発着列車は従来停車していた坂出駅を通過とし、宇多津駅に停車するようになる。同時に、岡山駅 - 宇多津駅間で「南風」と併結運転を行うようになる。
  • 2002年リバイバルトレインとして西日本旅客鉄道(JR西日本)のキハ181系国鉄特急色編成による「うずしお」が高松発徳島行きで運転。
    リバイバルトレイン キハ181系「うずしお」
  • 2003年(平成15年)10月1日:伊予西条発の列車が高松駅で系統分離され、伊予西条駅 - 高松駅間は「いしづち」となる。
  • 2005年(平成17年)3月1日:「うずしお」を1往復増発し、16往復になる。
  • 2008年(平成20年)3月15日:全車禁煙になる[12]

2010年代の動き

  • 2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正により、次のように変更[13]
    • エル特急の呼称を廃止。
    • 讃岐白鳥駅への停車が1往復増加。
    • 「うずしお」4号を毎日5両編成、折り返しとなる「うずしお」3号(平日は5両、土曜・休日は3両)を毎日2両編成での運転に変更。これによって捻出した3両を活用することで、新たに「うずしお」5号を増発し、上り16本・下り17本になる。
  • 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更[14]
    • 栗林駅・屋島駅・引田駅・板野駅・勝瑞駅への停車を拡大(勝瑞駅のみ臨時停車扱い)。これにより、栗林駅と板野駅に全列車が停車するようになる。
    • 「うずしお」4号の土休日を4両編成に、「うずしお」5号の土休日・「うずしお」31号の金曜・土曜・休前日を2両編成に変更。
  • 2014年(平成26年)3月15日:「うずしお」29号が讃岐白鳥駅に停車するようになる[15]
  • 2016年(平成28年)3月26日:「しおかぜ」及び「いしづち」への8600系投入により「しおかぜ」と「宇和海」の運転を完全に分離したことにより、「宇和海」の運転本数が増加。「宇和海」と共に気動車による最多運転本数の特急列車となる。
  • 2017年(平成29年)12月2日: 「うずしお」9・14・15・20・21・26号で 2600系が営業運転を開始[3]
  • 2018年(平成30年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更[16]
    • 2600系充当列車を4往復に増発。
    • 高松発6時過ぎの「うずしお」1号増発。
    • 高松発23時台の「うずしお」33号廃止。
  • 2019年令和元年)9月28日:「うずしお4号、5号、7号、10号、12号、15号、18号、21号、24号、25号、27号、28号、30号、31号、33号(一部9/27から)」に2700系気動車が導入され、定期運用を開始[17]

2020年代の動き

  • 2020年(令和2年)
    • 4月10日新型コロナウイルス感染症による乗客減により、「うずしお14号・17号」、さらに4月29日より「うずしお8号・11号」の計2往復が5月15日まで運休。ゴールデンウィーク期間中(5月2日から5月6日まで)には「うずしお1・7・10・15・18・20・21・23・24・26・27・30・33号(33号のみ5月2日から5月5日まで)」が運休[18]
    • 5月16日:この日から「うずしお1・7・8・10・11・14・15・17・18・20・30・33号」が6月12日まで運休[19]
    • 6月13日:「うずしお8・11・14・17号」が引き続き6月30日まで運休。それ以外の運休していた便はこの日から運転再開[20]
    • 7月18日:「うずしお3・6・13・16・19・22・29号」を2700系に置き換え。
    • 7月19日:「うずしお2号」を2700系に置き換え。これによりN2000系が「うずしお」の定期運用から全て撤退した[21]
  • 2024年(令和6年)3月16日:ダイヤ改正で昼時間帯の停車駅の統一を実施。高徳線内の停車駅が高松駅・栗林駅・屋島駅・志度駅・三本松駅・引田駅・板野駅・池谷駅・徳島駅に集約され(岡山直通のうずしお除く)、讃岐津田駅と勝瑞駅が通過駅となった[22]

注釈

  1. ^ この区間も気動車を使用。
  2. ^ 他に「九州横断特急・あそ・あそぼーい!」が立野駅で2回方向転換する。
  3. ^ 「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結して営業している場合を除く。

出典

  1. ^ a b 『JR時刻表』2022年4月号、交通新聞社
  2. ^ 『列車編成席番表 2010冬』、交通新聞社、2009年、[要ページ番号]ISBN 978-4-330-11709-6 
  3. ^ a b 新型特急気動車「2600 系」の営業運転開始について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年9月25日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2009%2025%2001.pdf2017年9月25日閲覧 
  4. ^ 『徳島市阿波おどり』にあわせて増結運転”. 鉄道ファン交友社 railf.jp鉄道ニュース (2016年8月15日). 2023年4月7日閲覧。
  5. ^ a b 鉄道ジャーナル』第32巻第3号、鉄道ジャーナル社、1998年3月、89頁。 
  6. ^ 夏の臨時列車運転のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年5月19日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2005%2019%2001.pdf2023年4月7日閲覧 
  7. ^ 特急「やくおうじ号」2021年運転予定”. 鉄道コム. 2021年1月1日閲覧。
  8. ^ JR四国が薬王寺の初詣客向けに臨時特急列車”. 徳島新聞電子版. 2022年1月2日閲覧。
  9. ^ 特急 やくおうじ号 運転(2023年1月1日)”. 鉄道コム (2022年10月29日). 2023年1月1日閲覧。
  10. ^ 特急 やくおうじ号 運転(2024年1月1日)”. 鉄道コム (2023年11月3日). 2023年12月21日閲覧。
  11. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '96年版』ジェー・アール・アール、1996年7月1日、186頁。ISBN 4-88283-117-1 
  12. ^ 平成20年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2007年12月20日。 オリジナルの2007年12月23日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20071223144803/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/07-12-20/03.htm2007年12月23日閲覧 
  13. ^ 平成23年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2010年12月17日。 オリジナルの2010年12月20日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20101220081856/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/10-12-17/01.htm2010年12月20日閲覧 
  14. ^ 平成24年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2011年12月16日。 オリジナルの2011年12月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20111217162638/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/11-12-16/01.htm2011年12月17日閲覧 
  15. ^ 平成26年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2013年12月20日。 オリジナルの2013年12月25日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20131225093706/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-12-20/01.htm2013年12月25日閲覧 
  16. ^ 平成30年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年12月15日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2012%2015%2002.pdf2023年4月7日閲覧 
  17. ^ 新型特急気動車「2700系」の営業運転について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2019年7月29日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2019%2007%2029%2002.pdf2019年9月28日閲覧 
  18. ^ 新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】”. 四国旅客鉄道. 2020年4月23日閲覧。[リンク切れ]
  19. ^ 特急・快速・普通列車の運休(5月16日〜6月12日)”. 四国旅客鉄道. 2020年5月22日閲覧。[リンク切れ]
  20. ^ 新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】”. 四国旅客鉄道. 2020年6月12日閲覧。[リンク切れ]
  21. ^ 四国の観光を元気にする取り組み(第1弾)JR四国のキャンペーン及び各種施策について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2020%2006%2029%2001.pdf2020年7月3日閲覧 
  22. ^ 2024年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2023年12月15日https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2023%2012%2015%2003.pdf2024年3月19日閲覧 


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