半導体検出器
【英】:semiconductor detector (solid-state detector)
エネルギー分散型X線検出器のひとつ。測定原理は、Liをドープした単結晶のシリコンの半導体に高エネルギーのX線が入ると、入射X線の失うエネルギーに比例した数の電子-正孔対が生成され(生成エネルギー〜3eV)、これに外部から電界をかけて電圧パルスとして取り出して計測する。窒素冷却で使用される。は生成する電子-正孔対が多くWDSに比べて検出効率が高い。EDS装置の検出器に使われる。
- イメージングプレート
- ウィンドウレス(窓材無し)型EDS検出器
- ウルトラ・スィン・ウィンドウ型EDS検出器
- エスケープピーク
- エネルギー分散型X線分光
- サムピーク
- ベリリウム・ウィンドウ型EDS検出器
- 熱雑音
- 半導体検出器
- 反射電子検出器
半導体検出器
(semiconductor detector から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/25 23:12 UTC 版)
半導体検出器(はんどうたいけんしゅつき, 英: semiconductor detector[注釈 1])とは、半導体を利用した放射線検出器を言う。
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注釈
- ^ 固体検出器(こたいけんしゅつき, 英: solid state detector, SSD)とも呼ばれる[1]。
- ^ 分解能に非常に優れているため低レベル放射線でも感度よく計測できる。しかし特定の試料の低レベル放射線を計測したい場合、バックグラウンドレベルの放射能でもノイズとなる。このため、試料の放射線を測定するには遮蔽体で検出器を覆う必要がある。特に厚さ10 cm程度の鉛で検出器を覆い、更に内部に1 mm程度のカドミウム、さらにはその内側に1 mm程度の銅で覆うことによって、ほとんどのノイズ放射線を除去できる。鉛の同位体からの放射線や80 keVの鉛の特性X線はカドミウムによって遮蔽され、銅はカドミウムの23 keVの特性X線を遮蔽するのに用いる。しかしカドミウムの特性X線レベルの放射線に対してはGe半導体検出器は感度が皆無であるので、測定可能エネルギー領域が広い検出器に対しては有効である。検出器に数mm程度のアクリルなどのプラスチックキャップをかぶせる事があるが、これはベータ線などの電子を遮蔽する事と、制動放射の抑制が目的である。[3]
- ^ こうして得られた電気信号を電荷総量に比例した信号を出力する増幅器を介して増幅・測定することにより、空孔内部で失われたエネルギーがわかる。
- ^ 電子-正孔対を1個作り出すのに必要なエネルギーは、ゲルマニウム半導体検出器で2.96 eV、シリコン半導体検出器で3.62 eVである。一方で、例えばシンチレータが信号を一つ作り出すのに必要な最低エネルギーは数百eVである。[5]
出典
- 1 半導体検出器とは
- 2 半導体検出器の概要
- 3 参考文献
- semiconductor detectorのページへのリンク