波長分散型X線分光(ダブリュディーエス)
【英】:wavelength-dispersive X-ray spectroscopy
試料から発生する特性X線を、分光結晶でのブラッグ反射を利用し特定波長のX線を分離検出することにより、分光分析する手法。分光結晶によりブラッグ反射した特性X線の回折角度からX線の波長を測定し、元素の種類を同定する。エネルギー分散型に比べX線の検出効率は悪いが、B(ボロン)以下の軽元素まで分析できる。検出効率が悪いために照射電流量をエネルギー分散型より多くする必要がある(数nA〜数100nA)。そのために試料へのダメージに注意しなければならない場合がある。通常の分解能は10eV程度である。定量精度は0.1〜0.2%である。最近、価電子帯の状態密度の解析に使える回折格子を使った1eVをきる高分解能の分光器が開発された。略称はWDSであるが、WDXともいう。定量精度は0.1〜0.2%である。略称はWDSであるが、WDXともいう。
波長分散型X線分光(ダブリュディーエス)
【英】:wavelength-dispersive X-ray spectroscopy
試料から発生する特性X線を、分光結晶でのブラッグ反射を利用し特定波長のX線を分離検出することにより、分光分析する手法。分光結晶によりブラッグ反射した特性X線の回折角度からX線の波長を測定し、元素の種類を同定する。エネルギー分散型に比べX線の検出効率は悪いが、B(ボロン)以下の軽元素まで分析できる。検出効率が悪いために照射電流量をエネルギー分散型より多くする必要がある(数nA〜数100nA)。そのために試料へのダメージに注意しなければならない場合がある。通常の分解能は10eV程度である。定量精度は0.1〜0.2%である。最近、価電子帯の状態密度の解析に使える回折格子を使った1eVをきる高分解能の分光器が開発された。略称はWDSであるが、WDXともいう。定量精度は0.1〜0.2%である。略称はWDSであるが、WDXともいう。
波長分散型X線分析
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波長分散型X線分析 (はちょうぶんさんがたエックスせんぶんせき、Wavelength-dispersive X-ray spectroscopy、WDXS or WDS)は、広義の意味として、電子線やX線などの一次線を物体に照射した際に発生する特性X線もしくは蛍光X線を分光結晶を介して検出器にて検出し、その波長分布から、物体を構成する元素と濃度を調べる元素分析手法である[1]。一般的に、電子線を一次線として用いた場合を指すことが多く、X線を一次線として用いる場合を波長分散型蛍光X線分析 (WD-XRF) として呼ぶ[1]。ちなみに、一次線が荷電粒子の場合は、粒子線励起X線分析法 (PIXE: Particle Induced X-ray Emission) と呼ぶ。
この分析法は、エネルギー分解能が高く、検出感度が高いので、精密な分析に有効である[2]。しかしながら、WDSは分光結晶の角度を変えながら測定するのでに時間がかかり、複数元素の同時分析ができず、大きなプローブ電流が必要である[1]。高精度かつ全元素を分析を行いたい場合に、エネルギー分散型X線分析(EDS)とWDSを併用して用いる場合がある。
分析機器
波長分散型X線分析を用いた機器は、WDS (Wavelength Dispersive x-ray Spectroscopy) またはWDX (Wavelength Dispersive X-ray spectroscopy) と略される。機器は、検出器システム・解析システム(PCやソフトウェア)で構成される。
関連項目
主な機器メーカー(検出器・解析ソフトウェア)
脚注
- 波長分散型X線分光のページへのリンク