SH-Mobile Gシリーズ
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「SuperH」の記事における「SH-Mobile Gシリーズ」の解説
SH-MobileをベースにW-CDMAおよびGSM対応のベースバンド回路を統合した製品で、NTTドコモおよび複数の携帯電話メーカーと共同で開発された。ベースバンドプロセッサおよびOSが動作するアプリケーションプロセッサにはARMアーキテクチャを採用し、SH-4およびPowerVR等の各種IPはマルチメディア等の高負荷処理を担当する。 SH-Mobile G1 2006年5月に量産出荷が開始。富士通、三菱電機、シャープの3社が2006年のドコモの夏モデルから採用し、1年2カ月で1000万個を出荷した。。 SH-Mobile G2 第二世代。下り最大3.6MbpsのHSDPA、GPRS、EDGEの対応に加え、OSやミドルウェア、ドライバなどの一体化を行った。このバージョンのものから、富士通、三菱電機、シャープの3社が開発に加わった。2006年9月にサンプル出荷を開始し、2007年第3四半期から量産出荷を行っている。 SH-Mobile G3 第三世代。下り最大7.2MbpsのHSDPA(カテゴリー8)に対応し、このバージョンのものからソニー エリクソンが開発に参加した。2007年10月にサンプル出荷を開始している。 SH-Mobile G4 第四世代。2008年に開発を表明。ドコモ、ルネサス、富士通、シャープの4社共同開発となった。45nmプロセスを採用し、新たにHSUPA、HD画像処理に対応した。 SH-Mobile AG5 第五世代。2010年に発表され、2011年に量産出荷が開始された。ドコモ、ルネサス、富士通、NEC、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、シャープの6社共同開発となった。最大動作周波数1.2GHzと、iモードケータイとしては最高クラスである「スマホ並み」の性能を標榜していたが、既にガラケー市場の終焉期であり、ガラケーの性能がいくら高くても大した意味はなく、コンシューマ向けSuperHシリーズとしては最後の製品となった。SH-Mobile Gシリーズで唯一ベースバンド・プロセッサとアプリケーション・プロセッサを統合しておらず、2009年10月にLTEベースバンドモデム技術「LTE-PF」の開発を完了したドコモとの兼ね合いから、ドコモのライセンス先であるMediaTekからベースバンドチップを購入することになるのか、あるいは2010年7月にノキアのベースバンド部門を購入したルネサスが、元ノキアの技術を元に開発したベースバンドチップを提供するのか、あるいはそれ以外の他社から購入するのか、ベースバンドチップを「自由に選べる」と言うポジティブな報道もあったが、単にメーカーの都合で無駄に複雑な仕様になっただけで、スナドラと比較すると、コスト的にも発熱的にも単純に不利であった。
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