PXA3xxシリーズ
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「XScale」の記事における「PXA3xxシリーズ」の解説
2005年8月、インテルは後継となるMonahans(コード名)を発表した。新開発の第三世代XScaleプロセッサ・コアを開発し、その上でSoCとしての周辺機能やデータ・スループットを大幅に改善した。当初はPXA29xシリーズとなる予定だったが、XScaleがマーベルに移った後、仕様変更を経て2006年11月にPXA3xx (PXA300/PXA310/PXA320) シリーズとして改めて製品発表が行われた。動作周波数は最大806MHz。性能向上は例えば624MHz同士で比較した場合、PXA270に比較して約25%だという。2005年8月時点では、2700Gの後継となる組み込み用グラフィックスコプロセッサ(コード名Stanwood)も発表しているが、2006年11月のPXA300シリーズ発表時点で発表はされなかった。(写真はインテル時代のPXA290試作品の物であり、PXA3xxシリーズとは異なる。) PXA300シリーズに採用された第三世代XScaleコアは、それまでのXScaleコアと同様ARM V5TE互換であることに変化はない。しかし、性能向上のための根本的な改良が加えられている。 PXA320では256KBのL2キャッシュが追加された。 内部のローカルバスの本数を増やし、バススイッチという機能でデータ転送の多重化を行った。 ワイヤレスMMX系の命令セットを追加した。(ワイヤレスMMX2) PXA320では最高806MHz、PXA310/300でも最高624MHzを仕様とした。 DRAMとして、DDR-SDRAMを標準対応とした。 NANDコントローラを内蔵し、システムブートをNANDからできるようにして、NORフラッシュメモリが不要になった。(NORメモリ対応品とNANDメモリ対応品の2種類が存在する。) 加えて、周辺機能としては、次のような特長がある。 PXA320ではVGA16ビットカラー対応のオンチップ・フレームメモリ(RAM)を内蔵 (LCDコントローラとしてはSVGA解像度までを標準でサポート) 省電力機能を強化、ワイヤレス・スピードステップ2となった。 LCDコントローラに2Dグラフィック・アクセラレーション機能が追加された。 USB機能が強化。デバイス機能(クライアント)ではUSB2.0ハイスピード対応になった。(ホスト機能・OTGは1.1フルスピードのまま) クイックカメラ・キャプチャ機能では、PXA310の場合最大500万画素まで対応する PXA310では、MPEG2/4,H.264,JPEGなどのコーデック機能をハードウェアで内蔵することで、消費電力のピークを抑えるように考慮されている。 製品は以下の通り。 PXA300(2006年11月) エントリレベル向けまたは低消費電力用途向け。16ビット外部バス。208MHz/624MHz。 PXA310(2006年11月) 携帯電話や情報端末向け。16ビット外部バス。マルチメディア拡張機能内蔵。セキュリティ機能搭載。624MHzのみ。 PXA320(2006年11月) ハイエンド機器向け。32ビット外部バス。L2キャッシュ搭載、624MHz/806MHz。
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IT通信機器関連では、発表後1年を経て国内外のスマートホンや携帯情報端末 (PDA) への搭載が確認されている。組み込み機器についてはプロセッサ名が公表されないため情報が少ないが、産業用組み込みプロセッサとしても既に使用されているようである。
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