PASGTヘルメットとは? わかりやすく解説

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PASGT

(PASGTヘルメット から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/23 10:36 UTC 版)

PASGTベストとヘルメット

PASGT(パスゲット、Personnel Armor System for Ground Troops、「地上部隊向け兵員装甲システム」の意)は、アメリカ軍で採用されていたボディアーマー戦闘用ヘルメットの名称である。

PASGTヘルメットPASGTベストから構成されている。

PASGTヘルメット

PASGTヘルメットを着用した兵士。前部にナイトビジョン用のアタッチメントが装着されている。

PASGTヘルメットは、M1ヘルメットの後継として採用された戦闘用ヘルメットK-ポットフリッツと呼ばれる。ドイツ国防軍シュタールヘルムに似ているためにこう呼ばれる(フリッツとはアメリカ軍におけるドイツ兵を意味するスラング)。

M1ヘルメットは金属製だったが、PASGTはケブラー製になっており、重量はエキストラスモールで3.1ポンド、エキストララージで4.2ポンド。NIJ規格レベルIIの防護性能を有しており、9x19mmパラベラム弾.357マグナム弾などの拳銃弾や砲弾の破片などを阻止することが出来るが、小銃弾を防ぐことは出来ない。ヘルメット前部にはAN/PVS-7やAN/PVS-14などのナイトビジョンを装着することが可能となっている。

使い勝手に優れたそのデザインはNATO加盟国や日本など西側諸国の軍隊や警察特殊部隊で広く採用され、冷戦終結後はロシア中国などでも同様のデザインが採用されている。

北朝鮮では当初、特殊部隊をはじめとする一部の精鋭部隊にのみ配備されていたが、2013年7月27日朝鮮戦争休戦60周年記念の軍事パレードで、行進する一般歩兵部隊や軍用車両に搭乗している兵士のヘルメットが今までの旧ソ連風の鉄製ヘルメットと異なり、中国人民解放軍と同タイプのPASGTヘルメットやQGF-02ヘルメット[要出典]に置き換わっていることが映像で確認できる。そのため徐々に普及しているものと思われる。

PASGTヘルメットも旧式化が進んだため、2000年代初頭よりアメリカ陸軍アメリカ空軍ではACHに、アメリカ海兵隊アメリカ海軍ではLWHにそれぞれ更新された。また、2011年からは、それぞれ新型のECHへと更新が進んでいる。

軍隊以外では、東京消防庁が材質を強化プラスチックとした、PASGTとほぼ同型の救急ヘルメットが用いられている。

PASGTベスト

PASGTベストを着用した航空自衛隊基地防衛隊の隊員。空自では戦闘防弾チョッキとPASGTベストが併用されている。

PASGTベストは、アメリカ軍でM-1969の後継として採用されたボディアーマー。M-1969で使用されていたナイロンに代わりケブラーを採用している。重量は約9ポンド。

NIJ規格レベルIIIAの防護性能を有しており、.44マグナム弾や砲弾の破片などを阻止することができるが、小銃弾を阻止することは出来ない。

旧式化が進んだため、2000年代前半にインターセプターボディアーマーに更新された。

北朝鮮では中国人民解放軍と同タイプのPASGTベストが特殊部隊をはじめとする一部の精鋭部隊にのみ配備されている。

関連項目



PASGTヘルメット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:55 UTC 版)

PASGT」の記事における「PASGTヘルメット」の解説

PASGTヘルメットは、M1ヘルメット後継として採用され戦闘用ヘルメット。K-ポットフリッツ呼ばれるドイツ国防軍シュタールヘルム似ているためにこう呼ばれる。(フリッツとはアメリカ軍ドイツ兵を意味するスラングM1ヘルメット金属製だったが、PASGTケブラーになっており、重量はエキストラスモールで3.1ポンド、エキストララージで4.2ポンドNIJ規格レベルII防護性能有しており、9x19mmパラベラム弾.357マグナム弾などの拳銃弾砲弾の破片などを阻止することが出来るが、小銃弾を防ぐことは出来ないヘルメット前部にはAN/PVS-7AN/PVS-14などのナイトビジョン装着することが可能となっている。 使い勝手優れたそのデザインNATO加盟国日本など西側諸国軍隊警察特殊部隊広く採用され冷戦終結後ロシア中国などでもデザイン採用されている。 北朝鮮では当初特殊部隊はじめとする一部精鋭部隊にのみ配備されていたが、2013年7月27日朝鮮戦争休戦60周年記念軍事パレードで、行進する一般歩兵部隊軍用車両搭乗している兵士ヘルメット今まで旧ソ連風の鉄製ヘルメット異なり中国人民解放軍と同タイプのPASGTヘルメットやQGF-02ヘルメット[要出典]に置き換わっていることが映像確認できる。そのため徐々に普及しているものと思われる。 なお戦闘用ではないが東京消防庁でも材質のみ強化プラスチックとしたほぼ同型救急ヘルメット用いられている。 PASGTヘルメットは旧式化進んだため、アメリカ陸軍アメリカ空軍ではACH(Advanced Combat Helmet)に、アメリカ海兵隊アメリカ海軍ではLWH(Lightweight Helmet)にそれぞれ更新された。また、2011年からそれぞれ新型ECHへと更新進んでいる。

※この「PASGTヘルメット」の解説は、「PASGT」の解説の一部です。
「PASGTヘルメット」を含む「PASGT」の記事については、「PASGT」の概要を参照ください。

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