MZ-80K
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 07:51 UTC 版)
1978年12月出荷。メインメモリに20KiBのRAM搭載。オールインワン筐体・キーボード未組立のセミキットとして発売された初代となる機種。標準価格は198,000円。開発、発表時期としては、日本初のパーソナルコンピュータとなる可能性もあったが、データレコーダの信頼性を検証している間に同年9月に日立のベーシックマスターが発売され先を越されている。MZ-40Kに引き続き、部品事業部がその需要を創出するために製作した機種である。社内には別にコンピュータを扱う部署があり、社内での摩擦を防ぐ意味合いでMZ-80Kは技術者用のトレーニングキットとして、セミキットの形で販売された。当初はMZ-40Kの様にフルキットのような広告が行われていたが、実際の量産、販売品は、キーボードのみに半田付けを要するセミキットになっている。CPUクロックを向上させる倍速基板や、CP/M等を動作させるための先頭アドレスをメモリ後半と入れ替える回路等のハードウェアに直接手を入れるような周辺機器も各店舗や、メーカー等からリリースされた。キーボードは角型のスイッチを碁盤の目状に並べたマトリクス配列となっており、稀にキー入力の取りこぼしが発生することもあった。初期の設計ではCRTCが調停処理を行わないため、テキストVRAMへのアクセスのタイミングによっては画面が乱れた。回避するためにはプログラム側で監視、制御を行う必要があり、画面全体を乱れずにスクロールするようブロック転送するには三度に分割して転送する必要があった。 2015年9月1日に重要科学技術史資料(未来技術遺産)の第00204号として、登録された。
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