MZ-80Kシリーズのカラー対応後継機
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CPUのクロック周波数は2MHzから3.579545MHzに高速化された。 従来単色であった表示はアトリビュートエリアが追加され、文字色、背景色を1文字毎に任意の8色から指定することが可能になった。また、キャラクタジェネレータが拡張され、アルファベットの小文字とひらがな他、いくつかの記号が追加・変更された。アルファベットの大文字およびカタカナのディスプレイコードに対してアトリビュートの第7ビットを1にすると、アルファベットは小文字、カナはひらがなに切り替わって表示される。 RAMは64Kバイトフル実装となった。これに伴いROM・テキストVRAM・メモリマップドI/Oと重なるアドレスにはバンク切り換えを適用し、MZ-80Kシリーズとのハードウェアの互換性を保っている。新設されたモニタ1Z-009Aはカラー表示や新配列のキーボードをサポートし、メモリエディットを可能にするなどの機能強化を行いながらも主要なルーチンのエントリアドレスはMZ-80KシリーズのモニタSP-1002に合わせており、従来のソフトウェアの多くが変更なしで動作可能である。同社別系統のMZ-2000が前身機種との互換性をBASICレベルにとどめて機能を拡張したのに対し、ハードウェア・ソフトウェアともにMZ-80Kシリーズとの互換性に気を配った設計になっている。 これらの工夫により多くのソフトウェアをそのまま従来機種から引き継ぐことが可能であったが、未公開サブルーチンを使用したプログラム、CPUクロックやキーボードの配列に強く依存するゲーム等では修正を要するものもあった。そういった場合でも、該当領域がバンク切り替えになっているため、モニタ部分のメモリ空間をRAMに割り当ててSP-1002を読み込み、キーレイアウトを変更するなどのパッチを当てて動作させることも可能であった。 本体に添付されていたデモプログラムには、チェッカ(市松模様)のキャラクタを使用して擬似的に中間色を出すもの等、その後の展開につながるものも含まれ、MZ-80K由来の豊富なキャラクタ群もゲーム画面を構成する事などに役立った。
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