JRAの格付けによる平地GI, JpnI競走の増加の歴史
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1984年のグレード制発足時にはGI競走は15。 1990年にスプリンターズステークスがGIIより格上げされて16。 1996年の番組改革により高松宮記念がGIIより格上げ、NHKマイルカップ、秋華賞が新設され19。 1997年にダートグレード競走が発足するのにあわせ、フェブラリーステークスがGIIより格上げされて20。 2000年にジャパンカップダート(現・チャンピオンズカップ)が追加され21。 2006年にヴィクトリアマイルが追加され22。 2007年より国際グレードを持つGIと持たないJpnIに表記が変更(JRA内の格付けや競走体系の変更ではない)。 2010年にJRA重賞(「(新設)重賞」除く)のすべてが国際グレードを獲得、JpnIの表記もすべてGIに統一される(同様にJRA内の格付けや競走体系そのものの変更ではない)。なお2010年以降も、例年地方競馬で施行しているJpnI競走をJRAが施行するという例は存在している(2011年のマイルチャンピオンシップ南部杯、2018年のJBC3競走が該当)。「日本中央競馬会が定める格付け」節の表も参照。 2017年に大阪杯、ホープフルステークスが追加され24。 本来の「グレード制」は第三者認証を必要とするものであり、JRAが独自で定めていた「グレード」は単なる自称に過ぎなかった。1984年にこの「自称グレード」が始まって以来、自称グレードを与えられた競走の数は増加の一途を辿った。 1990年代に競馬の国際化が日本にも本格的に持ち込まれると、第三者認証を受けた正式なグレードのことを、JRAでは「国際グレード」と呼び慣わすようになり、「自称グレード」と「国際グレード」が併用された。ただし、JRAでは正式なグレードを取得すると「自称グレード」と合致しなくなる場合には正式なグレードの取得申請を行わなかったため、「自称グレード」と「国際グレード」の格が一致しない例はなかった(カナダやイタリアなど、日本と同じようにパート2国の競馬開催国の中には、国内向けのグレードはG1で、正式なグレードはG2である、というような例は多くある)。JRAの競走は、自称グレードだけを有するものと、自称グレードと同じ格の国際グレードを有するものの、いずれかになった。 日本がパート2国であるあいだは、「自称グレード」と「国際グレード」の併存が看過されてきたが、日本がパート1国の資格を得ると、「自称グレード」の是正を余儀なくされることになった。このため「自称グレード」競走は「グレード(G)」表記をすることが不可能になり、あらたに「Jpn1, Jpn2, Jpn3」という格付け表記をつくりだし、正式グレードを取得できない競走に適用した。 なお、基本的には第三者認証は、その競走の過去の実績に基いて付与されるため、新設重賞の場合には設立1年目から正式なグレードを獲得することはできない。日本がパート1国になった直後の時期は、こうした新設重賞にJRAが独自に「グレード」を与え、是正勧告を受けて訂正した例もある。 その競走の過去の実績に基づき、レベルが高いものからG1, G2, G3の格が認められる。G3に満たないものには格が付与されない。したがって、主催者が興行的な側面(賞金など)から最高格の「Jpn1」を自称していても、第三者評価としてはG3より低いレベルで行われる競走は存在する。 一方、正式グレードを取得できる競走の前提として、出走するための差別的な障壁(競走馬の産地制限など)がないことが求められるため、そうした障壁が存在する競走の場合には、仮に競走のレベルがG1の水準を満たしていたとしてもグレードを得ることはできない。このため単純に「Jpn1だからG3よりレベルが低い」とも言えない。
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