IEEE 802
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 13:12 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動IEEE 802 は、IEEE(米国電気電子学会)の合議制の機関であり、大都市ローカルエリアネットワークの標準および無線ネットワークの開発を担当する[1]。IEEE標準規格のうち、ローカル・エリア・ネットワークなどの規格を定めたものである。1980年2月に標準化開始。
概要
IEEE 802は、イーサネット、無線LAN、VLANなどで広く用いられており、一般に可変長パケットを伝送するネットワークを取り扱う。一方で、IEEE 802規格外のネットワークには、固定長データを伝送する「セルベースネットワーク」や、基準の時刻に伝送する「アイソクロナス(等時性)ネットワーク」などの方式がある。
IEEE 802では、OSI参照モデルの7層のうちの下位2層にあたるデータリンク層・物理層における機能仕様・プロトコルを提供する。このうちデータリンク層ではさらに副層(サブレイヤ)に2分割し、以下のようにそれぞれLLCとMACの処理を規定している。
データリンク層 (第2層) | LLC副層 |
MAC副層 | |
物理層 (第1層) |
標準化委員会の構成
規格策定は、IEEE 802委員会(LAN/MAN Standards Committee, 略称LMSC)により整備され維持管理されている。
IEEE 802委員会は、その活動内容によって以下のようにグループ化されている。各技術領域に対する標準化のための策定を行う独立したワーキンググループ(WG)と、それらWGや執行委員会に技術的なアドバイスを行う技術諮問グループ(Technical Advisory Group, 略称TAG)とが存在する。
名称 | 英名 (略称) | 概要・和名[2] | 状態 |
---|---|---|---|
IEEE 802.1 | Higher layer LAN protocols; High Level Interface (HILI) | アーキテクチャ、副層上のプロトコルやセキュリティなど、多岐にわたる | 現行 |
IEEE 802.2 | Logical link control (LLC) | 論理リンク制御 | 解散 |
IEEE 802.3 | Ethernet (旧: CSMA/CD) | イーサネット | 現行 |
IEEE 802.4 | Token bus | トークン・バス | 解散 |
IEEE 802.5 | Token Ring | トークン・リング | 解散 |
IEEE 802.6 | Metropolitan Area Network (MAN) | メトロポリタンエリアネットワーク、DQDB | 解散 |
IEEE 802.7 | Broadband TAG | 広域LANに関する技術諮問 | 解散 |
IEEE 802.8 | Fiber Optic TAG | 光ファイバに関する技術諮問 | 解散 |
IEEE 802.9 | Integrated Services LAN (IS LAN) | サービス統合型LAN | 解散 |
IEEE 802.10 | Standard for Interoperable LAN/MAN Security (SILS) | LAN/MANセキュリティ | 解散 |
IEEE 802.11 | Wireless LAN (WLAN) | 無線LAN | 現行 |
IEEE 802.12 | Demand Priority | デマンド優先方式、100VG-AnyLAN | 解散 |
IEEE 802.13 | - | ファーストイーサネット用に仮押さえされていたもの | 未使用 |
IEEE 802.14 | Cable Modem | ケーブルモデム | 解散 |
IEEE 802.15 | Wireless PAN (WPAN) | 無線PAN(BluetoothやZigBee、ボディエリアネットワークなど) | 現行 |
IEEE 802.16 | Broadband wireless access (WMAN) | 広帯域無線アクセス、WiMAXなど | 休会 |
IEEE 802.17 | Resilient packet ring (RPR) | リング型転送方式 | 解散 |
IEEE 802.18 | Radio Regulatory TAG | 無線規制に関する技術諮問 | 現行 |
IEEE 802.19 | Coexistence TAG | 他の標準規格との共存に関する技術諮問 | 現行 |
IEEE 802.20 | Mobile Broadband Wireless Access (MBWA) | 移動体広帯域無線アクセス | 解散 |
IEEE 802.21 | Media Independent Handoff (MIH) | 無線システム間ハンドオーバー | 休会 |
IEEE 802.22 | Wireless Regional Area Network (WRAN) | 地域無線ネットワーク | 休会 |
IEEE 802.23 | Emergency Services | 解散 | |
IEEE 802.24 | Vertical Applications TAG | スマートグリッド・IoTなどに関する技術諮問 | 現行 |
脚注
- ^ Stallings, William (2016). Foundations of modern networking : SDN, NFV, QoE, IoT, and Cloud. Florence Agboma, Sofiene Jelassi. Indianapolis, Indiana. ISBN 978-0-13-417547-8. OCLC 927715441
- ^ 委員会名称の定訳ではないため注意。
外部リンク
- 802 Committee website (英語)
- 各WGの一覧[リンク切れ] (英語)
「IEEE 802」の例文・使い方・用例・文例
- ノルウェーの数学者(1802年−1829年)
- フランスの作家で、向こう見ずな歴史の話で知られる(1802年−1870年)
- 米国の教育者で神学者(1802年−1887年)
- アメリカ独立戦争中の兵士で、サウスカロライナでのカウペンスの戦いで英国人を破った(1736年−1802年)
- フランス革命の著名な犠牲者のロウ型でデスマスクを製作し、彼女のロウ型と共に英国を旅行したフランスのモデラー(1802年以降イングランドに居住する)
- 米国の建築家(イングランド生まれ)(1802年−1878年)
- 英国の物理学者、発明者で、ホイートストリン・ブリッジを考案した(1802年−1875年)
- 米国の辺境地帯の宣教師で、インディアンにとって、キリスト教、学校教育、および薬が利用可能であったオレゴンにポストを確立した(1802年−1847年)
- レジオン・ドヌール勲章は,1802年にナポレオン・ボナパルトによって創設された。
- IEEE_802のページへのリンク