Fantasie und Fughetta B-Dur BWV 907とは? わかりやすく解説

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バッハ:幻想曲とフゲッタ 変ロ長調

英語表記/番号出版情報
バッハ幻想曲とフゲッタ 変ロ長調Fantasie und Fughetta B-Dur BWV 907

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1  Fantasia2分00 No Image
2  Fugue2分30秒 No Image

作品解説

2008年5月 執筆者: 朝山 奈津子

 この曲および《幻想曲とフゲッタニ長調BWV908は、ほとんどが1段の譜面低音数字と共に記される作品である。弟子作曲即興教材使われたとみられ、真作偽作議論超越してバッハきわめて関わりの深い作品考えられる。元が誰の作曲であれ、数字はたいへん厳密か正確に振られている。数字は勿論、元の旋律にもバッハ手を加えた可能性は高い。この2曲の解決譜はチェルニー提供している。
 なお、この種の楽曲鍵盤用パルティメントと呼び17-18世紀ドイツでは教材としてよく用いられていた。当時の証言から、バッハ同時代人1714年ハレオルガニスト――バッハ巨匠ラインケン(1823-1722)の前ですばらし即興演奏をして見事に選出されるも、バッハ自身辞退した地位――に就任したゴットフリート・キルヒホフ(1685-1746)の曲であるとされるが、確証得られない
 このパルティメントは、見た目こそ単旋律であっても楽曲の形式はすでにその中に示されている。書かれていない声部を補うには、各部の調と楽曲構造上の機能をよく理解してなければならない。調は頻繁に設定されるカデンツから容易に把握することができる。
 幻想曲は、下行ないし上行音階両手音域またがって提示される主題動機と、回音音型が休みなく連なる間句から成る回音音型は、続くフゲッタ主題予示している。 
 フゲッタは、お手本として最初提示部示されるが、これ以降奏者委ねられるお手本近接進行一切含まず主題上声中声・下声に順次現れるような単純なのである。間句を挟んで登場する次の主題提示群は、下声から上声へ向かうように組み立てられねばならない数字に従って簡単な和音を鳴らすのはごく簡単であるし、動機組み合わせて対旋律独自に展開してもよい。
 このように楽曲補完考えてみると、素材として提示される回音音階は調推移構造把握有益であり、まるで楽譜から補完すべき音が聞こえてくるようである。このパルティメントが学習としてきわめて巧みに作られていることが判る




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