ラインケンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 外国人名の読み方 > ラインケンの意味・解説 

ラインケン

名前 Reinken

ヨハン・アダム・ラインケン

(ラインケン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 00:10 UTC 版)

ヨハン・アダム・ラインケンドイツ語: Johann Adam Reincken, オランダ語: Jan Adams Reinken, 1643年12月10日 - 1722年11月24日)は、17世紀後半から18世紀初頭にかけて、ハンブルクで活躍したオランダ出身の作曲家である。オルガン音楽の大家として知られ、ディートリヒ・ブクステフーデとともに、北ドイツ・オルガン楽派の隆盛を築いた。


  1. ^ Johann Mattheson, Critica musica Tomus primus, Hamburg, 1722, p.255
  2. ^ 現存するデーフェンテル市の戸籍簿によれば、アダム・ラインケンが同市に移住したのは1637年8月12日である。
  3. ^ Ulf Grapenthin, "Reincken, Johann Adam", New Grove Dictionary of Music and Musicians, Stanley Sadie & John Tyrell ed., London: Macmillan Publishers Limited, 2001, vol.21, p.154。ラインケンは、1687年に出版した『音楽の園』の序文で、デーフェンテルの出身であると述べており、1624年のデーフェンテルの洗礼記録には、ラインケンの出生は記載されていない。なお、Ulf Grapenthinは、ラインケンの父の出身地がエルザス地方のヴィルハウゼンではなく、ブレーメン近郊のヴィルデスハウゼンであったことも明らかにしている。
  4. ^ Johann Adam Reincken, Hortus musicus, Hamburg, 1678, Grapenthin 2001, p.155
  5. ^ Christoph Wolff, "Das Hamburger Buxtehude-Bild", In 800 Jahre Musik in Lübeck, Lübeck: Senat der Hansestadt Lübeck, Amt für Kultur, 1982, pp. 64-79
  6. ^ ラインケンは、1694年にハンブルク・オペラの経営者であったゲルハルト・ショットからペアの無料席を提供されている。
  7. ^ マッテゾンは、『音楽批評 第1巻』(1722年)に掲載したラインケンの死亡記事において、ラインケンの生年を誤った他に、ラインケンについて常に女と酒を愛していたと述べており、1740年の『登竜門への基礎(Grundlage einer Ehrenpforte)』でも、ラインケンを虚栄心の強い人物として評している。
  8. ^ かつてラインケンの唯一の声楽曲とされてきた『かくて戦い起れり』は、Friedhelm Krummacherによって真作性に疑義が表明され、Jürgen Neubacherによって偽作であることが証明されている(Otto-Ernst Krawehl, Jürgen Neubacher, "Rückgabe kriegsbedingt verlagerter Handschriften und Drucke", Mitteilungsblatt Hamburger Bibliotheken 19, Hamburg, 1999, pp. 133–145)。
  9. ^ コラール幻想曲『バビロンの流れのほとりで』の冒頭部について譜例1参照。
  10. ^ トッカータ ト長調の冒頭部について譜例2参照。。
  11. ^ 組曲 ハ長調のジーグについて譜例3,4参照。後半部では、一部変形された主題の転回形が用いられ、幾何学的な対称性を形成している。
  12. ^ アリア『結婚のことは黙っていて』に基づく変奏曲 ト長調について譜例5,6参照。旋律の構成音を一部省略したり、個々の音のリズム的配置を変えることで、華やかな曲想の変化をもたらす手法はラインケンの特徴である。
  13. ^ パルティータ第1番イ短調の第2楽章、第3楽章の冒頭部について譜例7,8参照。厳格な順列フーガと即興的なソロの対比が鮮やかである。
  14. ^ Ulf Grapenthin, "Sweelincks Kompositionsregeln aus dem Nachlass Johann Adam Reinckens", Hamburger Jahrbuch für Musikwissenschaft 18, Hamburg, 2001 pp.71–110
  15. ^ Werner Neumann, Hans-Joachim Schulze ed., Dokumente zum Nachwirken Johann Sebastian Bachs 1750-1800 (Bach Dokumente III), Kassel: Bärenreiter, 1972, p. 84
  16. ^ Die Klassik Stiftung Weimar, Earliest Music Manuscripts by Johann Sebastian Bach Discovered, 2006.8.31
  17. ^ Friedrich Wilhelm Riedel, Quellenkundliche Beiträge zur Geschichte der Musik für Tasteninstrumente in der zweiten Hälfte des 17. Jahrhunderts, Kassel, 1960においてラインケンの作品と主張される。アンドレアス・クネラー作曲とも考えられる。
  18. ^ Pieter Dirksen ed., Johann Adam Reincken: Sämtliche Orgelwerke, Wiesbaden: Breitkopf & Härtel, 2005に収録される。
  19. ^ Pieter Dirksen, "Zur Frage des Autors der A-Dur Toccata BWV Anh.178", Bach-Jahrbuch, Leipzig, 1998, pp.121-135においてラインケンの作品と主張される。ただし、Klaus Beckmannは、Johann Adam Reincken: Samtliche Orgelwerke, New York: Schott, 2004において疑義を表明している。ラインケンの鍵盤楽曲は現存する作品が極めて少なく、自筆譜は全く残されていないため、真贋論争の判定は困難である。
  20. ^ Richard Buchmayer, Aus Richard Buchmayers Historischen Klavierkonzerten 3, Leipzig, 1927に収録される。
  21. ^ R. S. Hill, "Stilanalyse und Überlieferungsproblematik: Das Variationssuiten-Repertoire Johann Adam Reinckens", Dietrich Buxtehude und die europäische Musik seiner Zeit, Kassel: Bärenreiter, 1990, pp.204-214においてラインケンの作品と主張される。
  22. ^ Pieter Dirksen ed., VI Suittes divers airs avec leurs variations et fugues pour le clavessin, Utrecht:Koninklijke Vereniging voor Nederlandse Muziekgeschiedenis, 2004に収録される。


「ヨハン・アダム・ラインケン」の続きの解説一覧


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ラインケン」の関連用語

ラインケンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ラインケンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヨハン・アダム・ラインケン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS