FB シリーズとVX4/90
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「ボクスホール・ヴィクター」の記事における「FB シリーズとVX4/90」の解説
よりクリーンなスタイリングとなったFBが1961年から1964年まで販売された。この車は各国に輸出されたが、ポンティアック、オールズモビル、ビュイックが独自の国産コンパクト車を揃えるようになったため米国市場へは1961年以降は輸出されなくなった。結果的にモデルチェンジされる1964年までにFBのみで32万8,000台の販売を記録した。ボディのスタイリングはGMの如何なる影響も感じさせないもので、平坦な前部とタートル・デッキ(turtle-deck)の後部は少し前の米国フォード車を思い起こさせるものであった。機械機構的な主な変更点は、オプションで全段シンクロメッシュ機構付4速フロアシフトが設定されたことであったが、標準では以前の3速コラムシフトを引き続き使用していた。エンジンも高圧縮比化と配管が刷新され出力は49.5 bhp (37 kW; 50 PS)へ増加した。1963年9月に排気量が1508 から 1594 ccへ拡大され、上がり続けて97(RON)となった英国内で販売されるハイオク・ガソリンの平均オクタン価(ヴィクターのエンジンはハイオク仕様が標準となっていた)に応じて排気量拡大と同時に標準エンジンの圧縮比が更に高められ8.1:1 から 8.5:1 となった。1963年は、大型の14 in (360 mm)ホイールと共に前輪ディスクブレーキがオプションに設定された年でもあった。大排気量エンジンを搭載したモデルは顔回りに手を入れられてグリルが黒塗装とされ、グリル両側最下端のパーキングライトが新しくされた。 ビニール表皮の前席ベンチシートがベースモデルとスーパー ヴィクターの標準であったが、左右独立シートはデラックスに標準、下級モデルにはオプションで用意された。ヒーター、フォグライト、ラジオ、スクリーン・ウォッシャー、後退灯、シートベルトとぃったものがオプションに設定された。 1961年に英国の『ザ・モーター』誌が1,508 ccエンジン搭載の「スーパー」をテストし、最高速度76.2 mph (122.6 km/h)と0-60 mph (97 km/h)加速に 22.6 秒、32.2 ml/英ガロン (12.3 L/100 km; 19.1 mpg-US) の燃料消費率を記録した。テスト車は、£251の税込みで£ 798であった。 71 bhp (53 kW; 72 PS)を発生する連装キャブレター付の高圧縮比エンジンと倍力装置付ブレーキを備えたスポーツ仕様の派生型「VX4/90」も用意された。標準型とは外観上ボディ側面の色つきストライプ、新しくなったグリル、大型化されたテールライト覆いで識別できた。この外観上の差異は本質的にカナダ市場のみで販売されていたエンヴォイと同一であった。 4/90にはエステート版は設定されなかった。
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