DA (レーダー)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 09:15 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動DAシリーズは、オランダのシグナール社(現在のタレス・ネーデルラント社)が開発した2次元レーダーのシリーズ。
中・短距離での対空捜索・目標捕捉を目的としたSバンド・レーダーであり、同社がやや先行して開発していたLバンドのLWシリーズと同様の設計を採用している。オランダ海軍では、1950年代・1960年代の駆逐艦・フリゲートにおいてLWシリーズを補完するかたちで搭載されていたが、射撃指揮レーダーに目標捕捉レーダーを統合したWM-20シリーズの実用化に伴って、目標捕捉機能をこちらに移譲して、対空捜索機能はLWシリーズに一本化されるかたちで搭載されないようになっていった[1]。
最初の機種であるDA-01は、シグナール社内ではSGR-105と称されており、1954年に実用化された。またこれをもとに、出力を500kWに強化した大型艦向けのモデルとしてDA-02、アンテナを544 kgに軽量化した簡易版としてDA-04も開発された。なおDA-03は発表されていない[1]。
第2世代の端緒となるDA-05は、LW-04と似た楕円形アンテナを採用しており、また同様にデジタル式の移動目標表示(MTI)技術も導入されている。同機を元にした可搬式地上版としてDA-05/Mが、またその他の地上版としてDA-06、DA-07も開発されている[1]。
1980年代末に登場した最終発達型のDA-08は、LW-08のSバンド版というべきものとなっており、また改良版においてはMTIに高速フーリエ変換(FFT)技術を導入している[2]。
DA-01 | DA-05 | DA-08 | |
---|---|---|---|
周波数 | Sバンド | ||
ビーム幅 | 1.5度 | ||
ピーク出力 | 400kW | 1,200kW | 150kW |
ゲイン | 32dB | 32.2dB | 33dB |
パルス幅 | (a) 0.5マイクロ秒 (b) 1.3マイクロ秒 |
(a) 1.3マイクロ秒 (b) 2.6マイクロ秒 |
(a) 35マイクロ秒 (b) 69マイクロ秒 |
PRF | (a) 1,000pps/(b) 500pps | ||
最大探知距離 (RCS 2m²の場合) |
92km | 155km | 210km |
精度 | n/a | 測角:1.5度 測距:200-400m |
測角:1.5度 測距:120m |
アンテナ回転速度 | 6-60rpm | 10/20rpm | |
アンテナ重量 | 2,000kg | 725kg | 2,500kg |
採用国と搭載艦
- 航空母艦「ベインティシンコ・デ・マヨ」(DA-08)
- 巡洋艦「ヌエベ・デ・フリオ」(DA-02)
- アルミランテ・ブラウン級駆逐艦(DA-08)
- エスポラ級コルベット(DA-05/2)
- 軽空母「ヴィクラント」(初代)
- タルワー級フリゲート(初代)
- アフマド・ヤニ級フリゲート(DA-05)
- ファタヒラー級フリゲート(DA-05/2)
- ホラント級駆逐艦(DA-01)
- フリースラント級駆逐艦(DA-01)
- ファン・スペイク級フリゲート(DA-01→05)
- ポールステル級補給艦(DA-01)
- ロッテルダム級揚陸艦(DA-05→08)
- イロクォイ級ミサイル駆逐艦(DA-08; TRUMP改修で搭載)
- イドラ級フリゲート(DA-08)
- デスクビエルタ級コルベット(DA-05/2)
- フリゲート「マクット・ラジャクマーン」(DA-05)
- ラタナコシン級コルベット(DA-05)
- タピ級コルベット(DA-05)
- ケルン級フリゲート(DA-01→08)
- ハンブルク級駆逐艦(DA-01→08)
- ライン級支援母艦(DA-01)
- ブレーメン級フリゲート(DA-08; 後にTRS-3Dに換装)
- ゲリボル級フリゲート(DA-08)
- ヤウズ級フリゲート(DA-08)
バングラデシュ海軍
- フリゲート「バンガバンドゥ」(DA-08)
- 機雷敷設艦「ポフヤンマー」(DA-05)
- アルミランテ・グラウ級巡洋艦(DA-02)
- ウィーリンゲン級フリゲート(DA-05)
- ヴァスコ・ダ・ガマ級フリゲート(DA-08)
- カスツーリ級フリゲート(DA-08)
- レキウ級フリゲート(DA-08)
参考文献
- ^ a b c d Norman Friedman (1981). Naval Radar. Naval Institute Press. pp. 212-213. ISBN 9780870219672
- ^ a b Norman Friedman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. pp. 313-315. ISBN 9781557502681
関連項目
「DA (レーダー)」の例文・使い方・用例・文例
- 歯磨き粉の研磨性はRDA(相対的象牙質摩耗値)により測定される。
- 貴社との取引を開始するに当たり、事前にNDAを結んでおきたいと考えております。
- 時々、FDAは一般的な使用のために薬を認可するが、その影響を監視し続けることをメーカーに要求する
- ブランド薬品の特許権保護が失効したとき、FDAが合意すれば、その薬のジェネリック版を売り出すことができる
- ADAの欠乏によって深刻な複合免疫不全症の1つの形態になる可能性がある
- ADAをエンコードする遺伝子は、研究のために分離されクローン化された早期のヒト遺伝子の1つであった
- DDAという,コンピューターグラフィックスの手法
- また,この曲のレコーディングの歌手が19歳の新人スター,DAHLIAさんになることも発表された。
- 宇宙開発事業団(NASDA)は9月10日,鹿児島県の種子島宇宙センターから,日本で3回目のH2Aロケットの打ち上げに成功した。
- NASDAは2005年2月までに,6回に分けて11基の衛星を打ち上げることを予定している。
- しかし,ガトリン選手は4月に筋肉増強剤の検査で陽性反応が出たため,8月22日に米国反ドーピング機関(USADA)から8年間の資格停止処分を受けた。
- USADAの規定の下では,2回目のドーピング違反は永久追放処分に値するが,ガトリン選手はUSADAの反ドーピングの取り組みに協力することを約束し,それを回避した。
- 相棒シリーズ X DAY
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