6人を無差別殺傷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 15:11 UTC 版)
「深川通り魔殺人事件」の記事における「6人を無差別殺傷」の解説
事件前日(1981年6月16日)、加害者Kは都内4か所の寿司屋に就職を申し込んだが、うち3店は「面接態度が悪い」との理由などから採用を断られた。残る1店からは「翌日、電話で採否を問い合わせてほしい」と伝えられたため、その1店に希望をつないでいたが、翌17日(事件当日)朝に常宿としていた簡易宿泊所(東京都江東区森下三丁目5番20号)を出た際には、所持金がわずか195円しかなかった。そのため、Kは「もしあの店で採用されなければ、当分の食費にも事欠く」という事態に追い込まれ、凶行に備えて手が滑らないよう、4月に購入した柳刃包丁(刃渡り約23 cm)の柄に晒様布片を巻き付けた上で、11時30分ごろに前述の簡宿を出た。その一方で、この時点ではまだ雇ってもらえる可能性にも期待をかけ、身なりを整えていたが、付近の公衆電話から寿司屋に電話して採否を問い合わせたところ、「採用できない」と断りの返事を得たため、『自分の人生は終わりだ』と思って絶望し、「こうなった以上は、通行人を殺害した上で人質を取って立てこもり、かねてから立てていた計画を実行に移そう」と決意した。 11時35分 - 40分ごろまでの間、Kはそれぞれ殺意を有した上で、柳刃包丁を使って以下の犯行におよび、主婦2人および子供2人の計4人を刺殺し、主婦2人を刺傷した。 森下二丁目14番3号の喫茶店「ロアール」前路上で、通りすがりの女性X(当時27歳)と、Xが連れていた長男Y(当時1歳)・長女Z(当時3歳)の母子3人を柳刃包丁で多数回刺して殺害した。 さらに、「ロアール」から約9 m西方の「三河屋岩永酒店」(森下二丁目14番2号)前路上で、通りすがりの女性A(当時33歳)を襲い、上腹部を1回突き刺して刺殺した。 「岩永酒店」から約15 m西方の「森下診療所」(森下二丁目17番10号)前路上で、通りすがりの主婦B(当時71歳)を襲い、腹部を1回突き刺して全治3か月の重傷を負わせた。次いで、約12 m西方の「花菱化粧品店」(森下二丁目17番8号)から道路に出てきた主婦C(当時39歳)を襲い、同様に腹部をめがけて包丁を1回を突き出し、左前腕を切りつけて全治2週間の重傷を負わせた。
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