2012年理事選
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2012年1月30日の理事選では、初めて立候補者による立会演説会を投票開始前に行った。しかし、談合の体質は変わらず、引き続き協力関係にある時津風一門から高砂一門へ1名分の枠が譲られる形となったことを除いて、前回と同様に貴乃花グループを排除する方向で事前に談合が行われた。立浪一門では20代春日山(元幕内・春日富士)のみを擁立する方向で調整が行われていたが、現職理事である10代友綱(元関脇・魁輝)と9代伊勢ヶ濱(元横綱・旭富士)も立候補を届け出たため、立候補者数が史上最多の12名となったものの、9代伊勢ヶ濱は投票直前に立候補辞退を申し出た(立候補取り下げは認められなかったが、立会演説会にも参加せず得票数は0であった)ため、実質11名の立候補者による理事選挙となった。開票の結果、貴乃花が自グループの票に加えて、時津風一門から3票・立浪一門から1票を得て再び当選を果たし、9代伊勢ヶ濱の辞退を得てもなお立浪一門の票を固められなかった10代友綱は落選した。 選挙戦では琴奨菊と稀勢の里を含む持ち票25票を持つ二所ノ関一門が、他一門へ票を譲ること無く2名を当選。最大派閥の出羽海一門も3名を当選させた。時津風一門は鏡山を当選させ、協力関係にある高砂一門の九重に3票を投じて支援したが、貴乃花にも3票が流れた。立浪一門は持ち票18票を9票ずつに分ければ2名が当選するはずだったが、春日山に11票が流れたうえに立浪が貴乃花に投票し、事前の立候補者調整も含めて一門内での調整失敗を露呈した。高砂一門は八角に10票を投じて当選させ、時津風一門の協力を得て九重を当選させたが、立浪一門の調整失敗に救われた。 なお、この2012年理事選では、7代立浪(元小結・旭豊)が一門の意向に反して貴乃花に投票したことを表明し、同年5月に立浪一門を離脱して後に貴乃花グループへ合流した。それに伴い、立浪一門は「春日山・伊勢ヶ濱連合」と改称した後、同年9月に春日山部屋の先代の師匠で現役理事の16代雷(元幕内・春日富士)が日本相撲協会を退職したことに伴い、一門名を「伊勢ヶ濱一門」へと再び改称した。16代雷の後任理事には、2013年1月に伊勢ヶ濱一門の9代伊勢ヶ濱が無投票で選出されて就任した。 同日行われた副理事選は定員3名に対して3名が立候補し、無投票当選となった。 当落候補者名年齢一門当選回数得票数当 8代尾車(大関・琴風豪規) 54 二所ノ関 1 13票 当 16代楯山(関脇・玉ノ富士茂) 62 二所ノ関 1 12票 当 一代貴乃花(横綱・貴乃花光司) 39 貴乃花 2 11票 当 20代・春日山(前1・春日富士晃大) 45 立浪 1 11票 当 一代北の湖(横綱・北の湖敏満) 58 出羽海 9 10票 当 8代鏡山(関脇・多賀竜昇司) 53 時津風 2 10票 当 10代・出羽海(関脇・鷲羽山佳和) 62 出羽海 6 10票 当 8代八角(横綱・北勝海信芳) 48 高砂 2 10票 当 19代千賀ノ浦(関脇・舛田山靖仁) 60 出羽海 1 9票 当 13代九重(横綱・千代の富士貢) 56 高砂 3 7票 落 10代友綱(関脇・魁輝薫秀) 59 立浪 6票 落 9代伊勢ケ浜(横綱・旭富士正也) 51 立浪 0票 当落候補者名年齢一門当選回数得票数当 9代松ケ根(大関・若嶋津六夫) 55 二所ノ関 1 当 12代大山(前2大飛進) 59 高砂 1 当 14代玉ノ井(元大関・栃東) 35 出羽海 1
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