高校柔道三冠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/27 10:37 UTC 版)
日本の高等学校世代における柔道三冠とは、全国高等学校柔道選手権大会(高校選手権、春の武道館)・金鷲旗高校柔道大会(金鷲旗、夏の福岡)・全国高等学校総合体育大会柔道競技大会(インターハイ)の3つの大会を指し、また同一年でそれら3つの大会全ての団体戦を制覇した高校を指す称号である。 全国高等学校柔道選手権大会は、毎年3月に日本武道館で開催され、各都道府県予選を勝ち上がった代表により男女団体戦及び個人戦男女各5階級が実施される。男子団体戦は5人制の勝ち抜き戦、女子団体戦は先鋒・中堅・大将の各員に体重制限が課せられた3人制の点取り戦である。男子団体戦は1979年、女子団体戦は2006年から開催。 金鷲旗高校柔道大会は、毎年7月に福岡県福岡市で開催される団体戦のみの大会である。現在の会場は照葉積水ハウスアリーナ。1916年に九州学生武道大会の名称で福岡県内の学校のみを参加対象として創設されたが、次第に九州地方全域、さらに中国地方・四国地方へと参加制限を広げ、1973年から全国大会となった。女子大会は1990年に追加された。男女ともに5人制の勝ち抜き戦で行われる。都道府県や地方予選が存在しないオープン参加の大会であるため、全国から多数かつさまざまな実力の柔道部が集結し、大量の試合が行われていく。また、負傷等による交代を除き試合ごとのポジションチェンジが認められないため、先鋒を務める選手の負担が特に大きいという特徴がある。 全国高等学校総合体育大会柔道競技大会は、毎年8月に全国高等学校総合体育大会の一競技として、都道府県持ち回りで開催されている。元々は1952年に全国高等学校柔道大会の名称で創設され、1966年より高校総体に組み込まれた。女子は1990年から開催。男子5人制・女子3人制の点取り制団体戦と、男女各7階級の個人戦が開催される。 従って、高校柔道三冠の中では春の高校選手権が男女ともに最も創設が遅く、三冠が出そろったのは男子1979年、女子2006年である。以降、男子では1986年の世田谷学園を皮切りにこれまでに5校が三冠制覇を達成している。女子では2009年の埼玉栄が初例であり、以降現在までに2校が三冠を達成している。 なお、個人高校三冠と言う場合は、高校選手権・インターハイ・全日本ジュニア柔道体重別選手権大会の三大会を指す。
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