首都圏における深夜バス登場の経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 21:25 UTC 版)
「日本の深夜バス」の記事における「首都圏における深夜バス登場の経緯」の解説
大阪での深夜バスの運行を受けて、首都圏でも深夜バスが開業した。東京都交通局では1964年春に東京駅~新橋~銀座~東京駅と東京駅~市ヶ谷見附・新宿、東京駅~高田馬場~小滝橋方面へ、1969年秋には西武バス・京成電鉄・国際興業・東武鉄道・京王帝都・小田急バス・関東バス・京浜急行によって、銀座から荻窪・永福町・大森・小右衛門町・練馬・辰巳団地への深夜バスが開業した。 1970年代以降、日本では都市中心部の人口が減少するのと並行して都市外縁部の人口が増加するといういわゆるドーナツ化現象がみられ、東京圏を例にすると1975年から1985年の10年で平均通勤時間は15分長くなった。この事例は、都心部を同じ時間に出発しても、居住地へ帰着する時間は遅くなるということを示していた。また、都市機能の多様化により、都市の活動時間、言い換えれば都市部にいる人の生活時間の拡大と、それに伴うライフスタイルの変化は顕著なものになった。 このような状況下においても、バスにおいては午後9時前後で頻繁な運行は終わり、午後10時台には最終バスが発車するのが主流という状態であった。その後の深夜の輸送手段はタクシーが担っていたが、タクシーの待ち時間が30分を超えることも珍しくなくなってきていたことから、利用者からは「バスをもっと遅くまで走らせて欲しい」という要望が高まり、深夜時間帯の輸送力の確保が課題となった。
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