食品事故・食中毒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 10:21 UTC 版)
食品は口から入り、消化器官で消化吸収されるので、毒物や微生物など危険なものが入っていると、人体にその影響は直接に出てくる。急性のものであれば、一部は、口に入れた時に即時吐き出したり、嘔吐や下痢となって吐き出されることもある。細菌性の食中毒では潜伏期間があり、数時間から数日後に発症する。だが、慢性のものでは徐々に身体に影響(健康被害)が出てくることがある。また、食品事故で命を落とすこともある。 米虫節夫は食品事故のタイプとしては以下のような分類を挙げた。 公害に含まれる化学物質による食中毒事故 (日本では水俣病や第二水俣病などがこれに当たる) 食品メーカーの製造工程上で混入した化学物質による食中毒事故 (中国製冷凍食品による農薬中毒事件など。日本の食品メーカーの事故では森永ヒ素ミルク事件やカネミ油症事件がこれに該当) 最近の細菌性食中毒菌による食中毒事故 (日本では1996年に岡山や堺で起きたO157事件や雪印乳業の集団食中毒事件が該当) 故意などの犯罪的要素の食中毒事故 (和歌山毒物カレー事件やアクリフーズ農薬混入事件などが該当) 食中毒の原因・要因は以下の3種類に分けられることがある。 「食中毒」を参照 病原体などの、いわゆる「ばい菌」(微生物)によるもの 化学物質によるもの(薬品など) 自然の毒によるもの(毒きのこ や ふぐ毒など) 年次別食中毒発生状況(出典:『食品衛生責任者ハンドブック』第6版p.63)年次事件数患者数死者数1995699 26,325 5 19961,217 46,327 15 19971,960 39,989 8 19983,010 46,179 9 19992,697 35,214 7 20002,247 43,307 4 20011,928 25,862 4 20021,850 27,629 18 20031,585 29,355 6 20041,666 28,175 5 20051,545 27,019 7 20061,491 39,026 6 20071,289 33,477 7 20081,369 24,303 4 20091,048 20,249 0 20101,254 25,972 0
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