電子商取引と死に筋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/25 12:23 UTC 版)
電子商取引(広義の通信販売)では販売コストを抑えることができるために品種拡大がしやすく、死に筋商品にも販売者側などが予想もできないような需要が発生している(ロングテール)。 これら電子商取引では、 商品を展示するための売り場面積という制限がないため、商品を倉庫容積の限界まで品揃えできる 販売員などがいないため、人件費の抑制ができる 一般小売店のように地域に縛られない(地価の安いところで保管すればいい) リアル店舗がある場合でも、店舗を持たない地域からの需要も狙うことができる ・・・ため、ニッチ市場であっても十分にうまみのある商売として成立させられる。 例えば、夏場の携帯カイロやひざ掛けは冷房で体調を崩しやすい層に需要があり、過去の流行歌やレコードも団塊の世代やオーディオマニアを中心に根強い支持者層がみられ、マニアックな映像ソフトがおたく層に、珍奇な食材が愛好者層に…といった需要も見られ、またあまり売れずに絶版になった書籍ですら古書として売買されている。 さらにダウンロード販売ともなってくると、その運営には インターネットに接続されたデータサーバー等を設置する 販売に際して代金を徴収すると共に適正に管理できる仕組みを作る などの準備が必要となるが、商品を販売するための在庫倉庫にあたるデータサーバーは 顧客が購入するのは元データのコピーであるためにいくらでも複製でき、運営者側が持つ商品の個数は最低限に抑えられる 取り扱うデータの量に関して地域に縛られない(上記)どころか、ストレージデバイスの性能向上(大容量化)が必要な容積を縮小させた と言った背景から設置運営コストを押し下げることができ、また様々な技術的発展やスマートフォンないしタブレット端末の普及のような社会的な変化が市場を拡大させている。こういった事情に後押しされ、需要の少ないソフトウェアや非常にマイナーかつマニアック過ぎる歌謡曲、あるいは古過ぎてどこのレンタルビデオにも置いてないような映画なども人気を集めている。
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