電化の廃止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/24 00:06 UTC 版)
「鉄道の電化#電化設備の撤去」も参照 鉄道の需要が少なくなると、採算性改善の可能性を求めて、鉄道の運行事業者が電化の廃止を選択する場合がある。池田鉄道や羽後交通雄勝線、玉野市営電気鉄道、名鉄三河線の一部と八百津線、くりはら田園鉄道線などがその例であるが、それでもそのすべてが採算を取ることができず、最終的には廃線にまで至っている。これらは、変電所や架線などの電化設備の維持コストと、気動車の運用コストを比較した場合に、電化を廃止したほうがコストを削減できると判断されたためである。ちなみに、福塩線の府中駅 - 下川辺駅間は、国鉄およびJRの路線としては、全ての電化廃止区間で唯一の現存営業路線でもある。 また、電化設備は維持したままでも、主に普通列車の運行コストを削減するため、電気車を気動車などに置き換える例もある(JR北海道、肥薩おれんじ鉄道、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインなど)。これは、JRでも主に県境を跨ぐ区間や路線末端の閑散区間、交流・直流電化の接続区間で顕著に見られるほか、電化に際して高価な電車の新製コストを抑えるため、電化以前から使用されていた車両をそのまま使い続ける例も見られる。 戦前の日本の私鉄の中には、阿波電気軌道や善光寺白馬電鉄のように将来の電化を構想し、非電化のまま「電気鉄道(軌道)」や「電鉄」を社名に冠した例もあったが、その多くは実際の電化を果たせないまま、廃止や改名に追い込まれている。また、非電化私鉄が既存の電化私鉄に合併された結果、電気鉄道会社に所属する非電化路線となった例もある。
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