タインサイド・エレクトリック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 21:08 UTC 版)
「タイン・アンド・ウィア・メトロ」の記事における「タインサイド・エレクトリック」の解説
タイン・アンド・ウィア・メトロは、1839年に開通したニューカッスル・アンド・ノース・シールズ鉄道(英語版)を皮切りに1880年代まで建設が行われた、タイン川沿いの郊外鉄道路線をルーツに持つ。そのうちニューカッスル・アポン・タインからバイカー(英語版)、ウォールセンド(英語版)、タインマス(英語版)などタイン川の北側の都市を結ぶ系統は1901年に開通した路面電車(ニューカッスル路面電車会社(英語版))との競争に晒され、利用客が大幅に減少する事態となった。そこで、当時路線を所有していたノース・イースタン鉄道(NER)(英語版)は対抗策として、第三軌条方式(直流600 V)を用いたイギリス初の郊外電気鉄道網を構築することを決定した。工事は1903年から始まり、翌年の3月から8月にかけて順次開業し、蒸気機関車牽引の列車と比べて迅速かつ快適なサービスが実現したことにより路面電車に奪われた利用客を取り戻すことに成功した。さらに1938年にはノース・イースタン鉄道など多数の会社を統合して誕生したロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道により、タイン川南部の都市を経由するニューカッスル・アポン・タイン - サウス・シールズ間の電化も行われ、これらの路線はタインサイド・エレクトリック(Tyneside Electrics)と呼ばれた。 だが、国有化以降利用客は減少し、更に電化施設や車両の更新費用がかさむことから、イギリス国鉄は1960年代以降進めていたビーチング・アックスの一環として、これらタイン川沿いの路線の電化の廃止を決定した。タイン川南部の路線は1962年に、北部の路線も1967年に非電化路線となり、以降は気動車による旅客輸送が行われることとなった。 電化開業時にノース・イースタン鉄道(NER)(英語版)が導入した電車(英語版) ロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道が増備した電車(英語版) 戦後に導入された416形電車
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