雑誌ライターおよび評論家による評価・音楽性の解説
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「GARNET CROW」の記事における「雑誌ライターおよび評論家による評価・音楽性の解説」の解説
中村の歌声はデビュー当初、中性的なアルトの声域のために、女性ではなく男性に間違えられたという。デビューから約3年後、2003年の「GIZA studio バレンタインコンサート」の際には、同じライブを複数の雑誌社がそれぞれ個別に取材した。中村の声に対して雑誌『My Birthday』では、外国語のように聞こえる不思議な魅力があると評し、『WHAT's IN?』ではふくよかな声であると評し、また『ザッピィ』ではせつなさとはかなさの中に温かな体温を含んでいると評した。その後、楽曲のリリース時やライブの際にもその都度中村の声については評価がなされており、2005年には透明感と共に落ち着きのある歌声、2007年にはぬくもりのあるボーカルであると評価された。 AZUKI七の歌詞については、深みのある詞・情緒豊かで繊細な歌詞・苦しみや悲しみを知った上での優しさが感じられるなどと各雑誌では評された。2007年発売の『別冊宝島1474 音楽誌が書かないJポップ批評50 ZARD&アーリー90'sグラフィティ』誌上では、歌詞が哲学の領域に踏み込んでいると指摘された。また2003年には音楽ライターの渡辺淳が、バンドやボーカルが比較的穏やかな印象であるのに対し、歌詞には激しく揺れる思いや深い感情が描き出されているのではないか、との意見をAZUKI七に対して直接指摘した。これに対してAZUKI七は、優柔不断な部分を抱えつつ物事を見ている点が歌詞に表れたのではないか、との旨を返答した。 サウンドの質や世界観については、全てを包み込むような独自のサウンドと世界観と評され、またバンドサウンドなどの温もりと、クールな感覚との微妙なバランスがポイントであるとの指摘もされた。楽曲の質に対しては、音楽ライターの森朋之が音楽雑誌『CDジャーナル』および『VA』誌上にて「楽曲至上主義」の語をもって評価した。音楽的姿勢については、『WHAT's IN?』ライターの竹内美保は、GARNET CROWがアバンギャルドな世界観を創出しつつもポップなところに着地しているという独創性に着目し、ここから「GARNET CROWは音楽的姿勢がパンク」説を唱えた。 GARNET CROWとタイアップの関連については、エンタテイメント評論家の麻生香太郞による次のような指摘がある。レコード会社は、自社がCM枠を持つ番組については確実にタイアップを仕掛ける。たとえば『名探偵コナン』のスポンサーにはビーイングも名を連ねている。そのためビーイング系であるGARNET CROWの楽曲が使用されるのは当然のことである。しかしながらGARNET CROWの楽曲の水準は高いだけに、「単なるアニメ主題歌」として食わず嫌いの人間がいるなら残念、としている。
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