降誕と幼少時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 00:07 UTC 版)
ヨセフの婚約者であったマリアは、結婚前に聖霊により身ごもった。紀元前3年9月、ツァドク暦で第7ホデシュの15日からの仮庵の祭りの頃、天使の御告によりヨセフはマリアを妻に迎え男の子が生まれ、その子をイエスと名づけた。大多数の教会では12月25日を誕生日と記念しクリスマスとして祝う。しかし、聖書の記述にはイエスの誕生日を明確に明言している箇所は1つもなく、イエスの誕生日が12月25日であるという確証はない。 かなり広く受け入れられていた説明によると、カトリックが、274年以来、12月25日をイエスの誕生と定めたのは、ローマで、太陽が一年のうちで最も長い夜に打ち勝つ日を祝っていたからであるという意見である。この説明の根拠は、降誕祭の典礼と当時の教父たちが、イエス・キリストの誕生と聖書の「正義の光」(マラキア4,2)や「世の光」(ヨハネ1,4他)双方の間に、平行関係を確立させたことにある。しかし、これを証明するのは難しい上に、当時のキリスト者が異邦人の祝日をキリスト教典礼暦に採用したと考えることは、特に迫害が終ったばかりの頃だから、難しいと思われる。勿論、時が経つに連れてキリスト教の祝日が異教の祝いを吸収したと考えることはできるだろう。 後世のカトリック教徒が定めたからイエスの誕生日が12月25日となったとされる。むしろ、ルカ2:8の文書ではイエスが誕生した時の様子として「羊飼いたちが夜に、野宿しながら羊の群れの番をしていた。」の記述があることから、イエスが12月に誕生したと考えるには無理がある(ベツレヘムでは12月は冬の季節であり、冬の寒い時期に羊飼いが夜に戸外にいるのを見かけることはないと考えられる)。 受胎告知 - ルカ 1:26 処女懐胎 降誕 - ルカ 2:4 三博士の礼拝 - マタイ 2:1 羊飼いたちの来訪 - ルカ 2:8 エジプトへの避難 - マタイ 2:13 ヘロデ大王による幼児虐殺 - マタイ 2:16 エジプトからの帰国 イエスはガリラヤ地方のナザレで育つ。ルカの福音書によれば、大変聡明な子であったという。 神殿奉献 - ルカ 2:22 イエスの幼少時代 - ルカ 2:41
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