関西の嗜好色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 02:18 UTC 版)
一般に、大阪や京都に代表される近畿地方(関西)では色の嗜好が赤色系に、東京に代表される関東地方では青色系や無彩色に寄ると言われる。 その理由は、関西の文化はおもに商人が担い、関東では武士の好みが反映された結果だという説、緯度が高くなるにつれて緑系統の色、低くなるにつれて赤系統の色が好まれるという光線の波長の変化に基づく説などがあるが、正確なところは不明である。実際には衣服の色別売上などを見ても、両者の嗜好に大きな違いが見られない。しかし京都に政権の中心があった時代には赤や紫の色の名が数多く登場し、江戸文化が隆盛期を迎えてからは灰色系や青緑系の色の種類が増えているのは事実である。 旧形客車や旧形国電など、かつては日本の大半の鉄道車両が小豆色に近い色(ぶどう色2号)で塗装されていた。現在でも[いつ?]関西では、大手私鉄である阪急電鉄や近鉄普通車などで伝統的に小豆色の車体が守られており、これは「品がよく高級感がある」と認知されている。しかし関東では「野暮ったく古くさい」と捉えられる傾向にあり、高度経済成長期に急速に姿を消していった。それでもお召し列車など、一部では小豆色の塗装が守られている。ただし近年では[いつ?]オールステンレス車両が普及したことにより、全国的に鉄道車両の塗装そのものが簡略化傾向にあるため、単純に嗜好の問題ではなくなってきている。
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